UAE首都で燃料トラック爆発、3人死亡 フーシ派が犯行声明
ロイター / 2022年1月18日 4時10分
アラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビで17日、燃料トラック3台が爆発し3人が死亡したほか、アブダビ空港近くで火災が発生した。無人機(ドローン)攻撃とみられ、イエメンの親イラン武装組織フーシ派が犯行を主張した。2020年4月撮影(2022年 ロイター/Christopher Pike)
[ドバイ 17日 ロイター] - アラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビで17日、燃料トラック3台が爆発し3人が死亡したほか、アブダビ空港近くで火災が発生した。無人機(ドローン)攻撃とみられ、イエメンの親イラン武装組織フーシ派が犯行声明を出した。
UAE外務省は声明で「フーシ派による領内の地域および民間施設へのテロ攻撃を非難する。決して許されることではない」と表明。「UAEにはこれらの攻撃や犯罪が激化することに対応する権利がある」とした。
UAEの国営通信社WAMによると、アブダビ国営石油会社(ADNOC)の施設周辺で燃料タンクローリー3台が爆発し、3人が死亡、6人が負傷した。死亡したのはインド人2人、パキスタン1人という。
ソーシャルメディアの映像では同施設周辺から黒煙が立ち上る様子が映された。警察は同地域に向かう道路を閉鎖した。
アブダビ警察は「初動捜査では、両現場で無人機(ドローン)とみられる小型航空機の部品が見つかっており、これが爆発と火災を引き起こした可能性がある」と発表した。ただ大きな被害はなかったとした。
UAEのエティハド航空の広報担当者は、アブダビ空港では「予防措置」のために少数の航空便に一時的な混乱が見られたが、すぐに通常の運航が再開されたとした。
フーシ派の広報担当者は「UAEの深部」で軍事作戦を開始したと発表。フーシ派の交渉責任者が「イエメンへの干渉」を巡りUAEにけん制したという。
UAEの政治アナリストは、フーシ派による攻撃が確認されれば、UAEおよび湾岸諸国とイランとの対話が頓挫する可能性があると述べていた。
サウジアラビアとバーレーンは「卑怯なテロリストによる」攻撃と非難。イラン当局は現時点でコメントを発表していないが、イランのタスニム通信は「重要な作戦」だと報じた。
国連のグテレス事務総長の報道官によると、グテレス事務総長は攻撃を非難した上で、「全ての当事者に最大限の自制を求め、地域の緊張が高まる中で事態を悪化させないよう」呼び掛けた。
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