物言う株主ペルツ氏、米保険オールステート株取得＝関係者

物言う株主（アクティビスト）のネルソン・ペルツ氏（写真）が率いるトライアン・ファンド・マネジメントは、米保険大手オールステートの株式を取得した。２０１６年１０月、カリフォルニア州ロングビーチで撮影（２０２３年　ロイター/Mike Blake）

Svea Herbst-Bayliss　David French

[１６日 ロイター] - 物言う株主（アクティビスト）のネルソン・ペルツ氏が率いるトライアン・ファンド・マネジメントは、米保険大手オールステートの株式を取得した。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

オールステートは５期連続で赤字を計上。気候変動などで激甚化している自然災害に対する多額の保険金支払いが事業を圧迫し、これをカバーするだけの保険料引き上げが進まない中で、トム・ウィルソン最高経営責任者（ＣＥＯ）に対する経営立て直し圧力が強まる可能性が出てきた。

関係者の話では、オールステートはトライアンへの対応として投資銀行の担当者をアドバイザーに起用した。トライアンの持ち分や、具体的にオールステートへどのような要求をする計画かは分かっていない。

オールステートを巡っては、別のアクティビストのカール・アイカーン氏も２年前に株式を保有したが、正式な形で取締役の選任や大々的な経営改革は求めなかった。

トライアンは今月、米メディア・娯楽大手ウォルト・ディズニーに対していったん取り下げていた取締役選任要求を再開する見通しだとも伝えられた。