NY外為市場=ドル対円で上昇、対ユーロでは下落
ロイター / 2023年10月18日 6時3分
ニューヨーク外為市場では、米国の9月の小売売上高が予想を上回って伸びたことを受け、ドルが対円で上昇した。ただ対ユーロでは下落した。2022年7月撮影(2023年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration/File photo)
[ニューヨーク 17日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、米国の9月の小売売上高が予想を上回って伸びたことを受け、ドルが対円で上昇した。ただ対ユーロでは下落した。
円は1ドル=150円に再び接近。終盤の取引では149.77円となっており、市場は政府・日銀による介入の可能性に神経を尖らせている。
ブルームバーグは17日、複数の関係者の話として、日本銀行が30日、31日に開く金融政策決定会合で議論する経済・物価情勢の展望(展望リポート)で、2023年度と24年度の消費者物価(生鮮食品を除くコアCPI)の前年度比上昇率の見通しが上方修正となる公算が大きいと報道。これを受け、円は一時急騰した。
米商務省が発表した9月の小売売上高(季節調整済み)は前月比0.7%増加。増加率はロイターがまとめた市場予想の0.3%を上回った。自動車購入やレストラン・バーでの消費が増えたことが押し上げ要因となった。
バノックバーン・グローバル・フォレックスのチーフ・マーケット・ストラテジスト、マーク・チャンドラー氏は「消費の減退で米経済は第4・四半期に減速するとの見方が出ていたが、実際のところ消費は第3・四半期を極めて好調に終えた」と述べた。
他の経済指標では、米連邦準備理事会(FRB)発表の9月の鉱工業生産指数は、製造業の生産指数が0.4%上昇。全米自動車労組(UAW)のストライキにより自動車生産台数が抑制されたものの、市場予想を上回った。
主要6通貨に対するドル指数は横ばいの106.23。
ユーロは0.08%高の1.0569ドル。10月3日には1.0448ドルと、2022年12月以来の安値を付けていた。
市場は米金融政策の行方を見極めようと、パウエルFRB議長が19日に行う講演を含む、FRB当局者の発言に注目。この日はリッチモンド地区連銀のバーキン総裁が、長期債利回りが上昇し需要に下押し圧力をかけているものの、次回の連邦公開市場委員会(FOMC)の決定にどう影響するかは不明という認識を示した。
ドル/円 NY終値 149.80/149.83
始値 149.54
高値 149.89
安値 149.36
ユーロ/ドル NY終値 1.0575/1.0579
始値 1.0553
高値 1.0594
安値 1.0539
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