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NY市場サマリー(17日)ドル指数下落、長期債利回り低下 株小幅高

ロイター / 2023年11月18日 7時37分

<為替> ドル指数が下落した。週間では今年2番目となる大幅な下げを記録。一方、世界経済の見通し軟化を巡る懸念が高まる中、円高が進み、ドル/円は1ドル=150円を下回った。

今週は14、15日に発表されたインフレ関連指標が市場予想を下回ったことで、米連邦準備理事会(FRB)の早期利下げに対する市場期待が高まった。

ドル指数は9月1日以来の安値まで下落したほか、米10年債利回りは4.379%と2カ月ぶりの低水準を付けた。

CIBCキャピタル・マーケッツでFX戦略の北米責任者を務めるビパン・ライ氏は「最近の相次ぐデータはインフレ面での進展を示している」と述べた。

ドル指数はこの日0.49%下落し103.85となった。週間では約1.8%安となり、7月中旬以降で最大の週間の下げ幅となった。

マッコーリー(ニューヨーク)のグローバル外為・金利ストラテジスト、ティエリー・ウィズマン氏は「全てが米国の第4・四半期の減速を示唆している」と指摘。重要なシグナルは企業が成長見通しを下方修正することだとした。

ユーロ/ドルは0.52%高の1.0906ドル。欧州連合(EU)統計局が17日発表した10月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)改定値は、前年比上昇率が速報値から変わらずの2.9%で、9月の4.3%から大きく減速した。

ドル/円は約2週間ぶりに150円の大台を下回り、0.69%安の1ドル=149.68円となった。週間では約1.4%安となった。

赤沢亮正財務副大臣は17日の衆院財務金融委員会で、為替介入について「特定の水準を念頭に置いて介入しているということではない」と説明した。その上で「為替介入はあくまでも為替相場の過度な変動に対応するもので、必ずしも円安が進んでいるから介入するという立場をとっていない」と語った。

MUFGの為替アナリスト、リー・ハードマン氏は、円高は世界的に「成長縮小懸念が高まっている」という事実を反映していると言及。日本の交易条件はエネルギー価格下落の影響をあまり受けていないとした。

英国立統計局(ONS)が17日発表した10月の小売売上高(数量ベース)は前月比0.3%減と予想外に減少したが、ポンド/ドルは0.42%高の1.2458ドルとなった。

NY外為市場:[USD/J]

<債券> 長期国債利回りが低下した。11月に入ってからの米国債利回りの低下はこの日も続いた。指標となる10年債利回りは一時2カ月ぶりの低水準を付けた。

インフレ鎮静化を示唆する経済データが相次ぎ、米連邦準備理事会(FRB)が利上げサイクルを終了するとの見通しが強まったことで、債券利回りは10月下旬に付けた16年ぶりの高水準から急降下している。

フェデラルファンド(FF)金利先物市場では、FRBが3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを行う可能性を28%織り込んでいる。

午後の市場では、10年債利回りは0.4ベーシスポイント(bp)低下の4.441%。朝方には一時4.37%まで低下する場面があった。

30年債利回りは2.4bp低下の4.598%となった。

一方、2年債利回りは6.3bp上昇し4.905%だった。

2年債と10年債の利回り格差はマイナス44.0bpだった。

フィデリス・キャピタルの債券部門責任者、クリストファー・ガンスター氏は「市場参加者は、特に来週の連休を考慮し、今週の大幅な利回り低下を消化するために一服しているようだ」と述べた。

米金融・債券市場:[US/BJ]

<株式> 小幅高。最近の値上がりを消化する動きとなったほか、連邦準備理事会(FRB)当局者の一連の発言を受け、利下げ開始時期見通しを巡る不透明感が強まった。ただ、米10年債利回り低下は相場を支えた。

バーFRB副議長(金融規制担当)は17日、政策金利がピークかその近辺にあるとの見方を示した。一方、サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁とボストン地区連銀のコリンズ総裁は、インフレ緩和を示す一段の証拠を確認したいと強調した。

半導体製造装置最大手アプライド・マテリアルズは4%下落し、相場を圧迫。四半期決算のほか、同社が規制を擦り抜け、中国半導体最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC)に製品を輸出した疑いで刑事捜査を受けているというニュースが材料視された。

週足ではS&P総合500種が2.2%高、ナスダック総合が2.4%高、ダウ工業株30種が1.9%高。主要3指数はそろって3週連騰と、S&Pとダウにとっては7月以来、ナスダックにとっては6月以来最長となった。

パー・スターリングのディレクター、ロバート・フィップス氏は「この日の最大の材料は米国債利回りが2カ月ぶりの低水準に沈んだことだ」と述べた。

S&Pの主要11セクターではエネルギーが2.1%高。原油相場の上昇に追随した。工業、金融も好調だった。

一方、通信サービスと情報技術の下げが目立った。グーグルの持ち株会社アルファベットが1%超、マイクロソフトが1.7%下落したことがそれぞれ圧迫した。

マイクロソフトと提携し、対話型人工知能(AI)「チャットGPT」を開発した新興企業「オープンAI」は、サム・アルトマン最高経営責任者(CEO)が退任すると発表した。

アマゾン・ドット・コムは1.6%高。音声アシスタント「アレクサ」部門で「数百人」を削減すると発表した。

衣料品大手ギャップは30.6%急騰。第3・四半売上高が市場予想を上回ったことが好感された。

小型株で構成されるラッセル2000指数は1.4%高と、アウトパフォームした。週間でも5.4%上昇した。

米取引所の合算出来高は100億5000万株。直近20営業日の平均は110億4000万株。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を2.65対1の比率で上回った。ナスダックでも2.16対1で値上がり銘柄が多かった。

米国株式市場:[.NJP]

<金先物> 米利上げ打ち止め観測を背景とした上昇が一服、小幅に反落した。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は前日比2.60ドル(0.13%)安の1オンス=1984.70ドル。週間では2.43%高となった。

NY貴金属:[GOL/XJ]

<米原油先物> 前日に大きく売り込まれた反動で買い戻しが入り、大幅反発した。米国産標準油種WTIの中心限月12月物の清算値(終値に相当)は、前日比2.99ドル(4.10%)高の1バレル=75.89ドル。ただ週間では1.66%下落し、4週連続のマイナスとなった。1月物は2.95ドル高の76.04ドル。

NYMEXエネルギー:[CR/USJ]

ドル/円 NY終値 149.62/149.65

始値 149.49

高値 149.88

安値 149.21

ユーロ/ドル NY終値 1.0907/1.0911

始値 1.0864

高値 1.0915

安値 1.0858

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 102*17.00 4.5936%

前営業日終値 102*02.00 4.6220%

10年債(指標銘柄) 17時05分 100*15.50 4.4393%

前営業日終値 100*14.00 4.4450%

5年債(指標銘柄) 17時05分 101*28.25 4.4461%

前営業日終値 101*31.00 4.4270%

2年債(指標銘柄) 17時05分 100*06.13 4.8940%

前営業日終値 100*09.25 4.8420%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 34947.28 +1.81 +0.01

前営業日終値 34945.47

ナスダック総合 14125.48 +11.81 +0.08

前営業日終値 14113.67

S&P総合500種 4514.02 +5.78 +0.13

前営業日終値 4508.24

COMEX金 12月限 1984.7 ‐2.6

前営業日終値 1987.3

COMEX銀 12月限 2385.2 ‐8.1

前営業日終値 2393.3

北海ブレント 1月限 80.61 +3.19

前営業日終値 77.42

米WTI先物 12月限 75.89 +2.99

前営業日終値 72.90

CRB商品指数 273.6314 +2.3173

前営業日終値 271.3141

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