午後3時のドルは横ばい圏157円前半、仏政局不安でリスクオフ ドルと円に買い
ロイター / 2024年6月17日 15時22分
Mariko Sakaguchi
[東京 17日 ロイター] - 午後3時のドルは、前週末のニューヨーク市場終盤から横ばい圏の157円前半で推移している。仏政局不安を背景とした株安でリスクオフの流れから、ドルと円に買いが入り、狭い値幅での値動きにとどまった。
ドルは朝方は買いが優勢となり、一時157.66円付近まで上昇。その後はじりじりと軟化。日経平均株価が一時800円超の下落となるなどリスクオフの流れが強まり、ユーロや豪ドルなどクロス円が下落し、ドル/円もじり安となった。
仲値公示にかけては実需のドル買いは入ったものの、仏政局不安がくすぶり続ける中「投資家の待ち姿勢が強く、取引自体が減っている印象」(国内銀の為替セールス担当)という。後場に入っても、ドルは157円半ばで小動きで推移した。
欧州議会選挙でフランス与党勢力が極右政党に大敗し、マクロン仏大統領が国民議会の解散総選挙を急きょ決めたことを背景に、欧州株やアジア株が下落するなど、リスクオフムードが広がっている。
市場では「メインシナリオとしては急激なリスクオフになるとみている市場参加者は少ない」(りそなホールディングスのシニアストラテジスト、井口慶一氏)との見方が出ている。「仮に右派が政権をとったとしても、イタリアと同様に比較的中道派に近い政策になっていくのではないか」(同)という。ただ、将来的にフランスによる欧州連合(EU)離脱懸念が高まれば、リスクオフムードが一段と強まる可能性があるという。
SBIリクイディティ・マーケットの金融市場調査部長、上田真理人氏は「世界的に株価が下落するなど不安が広がっており、円売りが出にくい状況だ」と指摘し、クロス円の下落がドル/円を下に引っ張りやすいとみる。また、日米金融政策の先行き不透明感から、ドルは158円台では上値の重さが意識されやすい一方、156円台では下値も堅いとの見方を示した。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 157.44/157.47 1.0698/1.0702 168.47/168.48
午前9時現在 157.54/157.57 1.0701/1.0705 168.61/168.65
NY午後5時 157.37/157.40 1.0700/1.0704 168.45/168.48
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