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中国株高騰、痛手負うヘッジファンドも

ロイター / 2024年10月17日 16時39分

 10月17日、中国の一部の大手ヘッジファンドが中国株の突然の急騰で痛手を負っている。写真は8月、上海で撮影(2024年 ロイター/Nicoco Chan)

[上海 17日 ロイター] - 中国の一部の大手ヘッジファンドが中国株の突然の急騰で痛手を負っている。株価指数先物のショートポジションを構築していたことが背景だ。

中国株は一連の景気刺激策発表を受けて9月下旬の1週間弱で25%急騰。北京信弘天禾資産管理中心、天算量化(北京)資本管理といったヘッジファンドが損失を被った。

市場中立戦略ファンドは保有する株式をヘッジするため、株価指数先物のショートポジションを構築するが、これが裏目に出た格好だ。先物が急騰し、保有する現物株の上昇で相殺できないほどの損失が出た。

英ヘッジファンド大手ウィントンのトレンドフォロー戦略も中国市場の予想外の反転で打撃を受け、弱気ポジションの解消を迫られた。

ブローカーのデータによると、北京信弘天禾資産管理中心は9月下旬にヘッジ戦略で5.6%のドローダウン(最大資産からの損失率)を記録。天算量化(北京)資本管理のドローダウンは5.2%だった。

市場中立戦略の運用成績を示す指数は9月最終週に4.83%のドローダウンを記録した。史上2番目の大きさで、その後ほとんど回復していない。

上海のヘッジファンドマネジャー、ティム・ツァオ氏は「クオンツ戦略はバランスの取れた市場でしか機能しない。クレイジーな市場では、ほぼ全てのクオンツモデルが無意味になる」と述べた。

投資家の間では、こうしたファンドが損失を取り戻すには時間がかかるとの見方が多い。招商銀行のウエルスマネジメント部門は投資家に対し、急いで解約せず、忍耐強く待つよう助言している。

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