英賃金上昇率、8─10月は前年比+5.2% 利下げ観測後退
ロイター / 2024年12月17日 18時37分
[ロンドン 17日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が17日発表した8─10月の賃金上昇率はボーナスを除く平均週給で前年同期比5.2%だった。市場予想の5.0%を上回り、イングランド銀行(英中央銀行)が利下げペースへの懸念を強める可能性がある。
民間部門が5.4%上昇。今年3─5月以来最も高い伸びとなった。
キャピタル・マーケッツの英国担当エコノミスト、アシュレー・ウェブ氏は「今日の統計を受けて、中銀の懸念要因が高インフレから経済活動の低迷にシフトすることはないだろう」と指摘。
指標発表直後にポンドは対ドルで3分の1セント以上上昇した。
市場では利下げ観測が後退。来年末までに完全に織り込まれているのは2回の25ベーシスポイント(bp)利下げのみ。今週は政策金利の据え置きが見込まれている。
リーブス財務相が10月30日に発表した予算案で国民保険料の企業負担率引き上げが盛り込まれたことから、最近の企業調査では雇用需要の落ち込みが示されていた。
ONSは税務当局の暫定データを基に、雇用主が11月に3万5000人の人員削減を行ったと発表。また、9─11月の求人件数は3万1000件減の81万8000件だったものの、コロナ流行前の2020年1─3月の水準をなお2万2000件上回っているという。
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