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日産COO、英国事業の継続困難と警告 通商協定なきEU離脱なら

ロイター / 2020年11月18日 14時39分

 11月18日、日産自動車 のアシュワニ・グプタ最高執行責任者(COO、写真)は、ロイターのインタビューに応じ、来年1月に英国が通商協定を妥結しないまま欧州連合(EU)から離脱した場合、同国で事業を継続するのは難しくなるとの認識を示した。写真は横浜で昨年12月撮影(2020年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 18日 ロイター] - 日産自動車 <7201.T>のアシュワニ・グプタ最高執行責任者(COO)は18日、ロイターのインタビューに応じ、来年1月に英国が通商協定を妥結しないまま欧州連合(EU)から離脱した場合、同国で事業を継続するのは難しくなるとの認識を示した。

日産は英サンダーランド工場で自動車を生産し、7000人を雇用、EUにも輸出している。英国が通商協定を結ばずに離脱した場合、EUへの輸出は関税が引き上げられる可能性がある。

グプタCOOは「事業を続けられる形で離脱が行われなければ、明らかに英国事業を維持できなくなる。それに尽きる」と語った。

英国のEU離脱移行期間の期限が迫る中、EU外交筋は16日、通商交渉の妥結に向けた時間がなくなりつつあると英国に警告した。 ジョンソン英首相は17日の閣議で、「合意が可能であることを証明するには程遠く、時間はかなり少なくなっている」と語った。

日産は今年3月、サンダーランド工場に5200万ポンド(約70億円)を投じ、スポーツ多目的車(SUV)「キャシュカイ」の次期モデルを生産する計画の継続を決めた。日産によると、2016年に同計画を発表した当時、英政府はEU離脱が自国の競争力に影響を与えることはないとしていた。

通商協定がないままEUを離脱した場合、EUへの輸出関税が上がるほか、税関検査が復活してサンダーランド工場が海外から輸入する部品の調達に遅れが生じ、生産に支障が出る可能性もある。

グプタCOOは、その場合に発生するコストについて、英国に補償を求めることはないと発言。「そうしたことはまったく考えていないし、議論していない」と語った。

このほかグプタ氏は、ジョンソン首相が17日にガソリン車とディーゼル車の販売禁止時期を2030年に前倒しすると発表したことについて、日産は準備ができていると語った。「英国だけで起きている変化ではない。各国が(自動車の)電動化を議論している。われわれは準備できている」。

(ティム・ケリー、デービッド・ドーラン、白木真紀 日本語記事作成:久保信博 編集:田中志保)

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