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JAL、公募で1826億円調達 ポストコロナへ「前向き」増資

ロイター / 2020年11月18日 18時33分

11月18日、日本航空(JAL)は、公募増資の新株発行価格を1株1916円に決定したと発表した。写真は10月、羽田空港に駐機中のJAL機(2020年 ロイター/Issei Kato)

[東京 18日 ロイター] - 日本航空(JAL)<9201.T>は18日、公募増資の新株発行価格を1株1916円に決定したと発表した。同日の終値1976円と比べた割引率は3.04%。需給動向に応じて追加で売り出すオーバーアロットメント分を含めた手取り概算額は最大約1826億円。6日の増資発表時は約1680億円の調達を見込んでいたが、その後の株価上昇で増加した。JALは、ポストコロナを視野に入れた前向きな増資としている。

公募増資は国内外で実施し、国内向けに6086万9600株、海外向けに最大3000万株を新規発行する。需給状況により913万0400株を上限としたオーバーアロットメントによる追加売り出しも実施する。希薄化率は最大で約23%。木藤祐一郎財務部長は会見で「相当、希薄化が生じる。希薄化を上回る利益成長をできるだけ早期に実現したい」と述べた。

新型コロナウイルスの影響で旅客需要の早期回復が見込めない中での増資について、木藤氏は、コロナ禍の厳しい状況を生き残るための手元資金確保ではないと説明。「ポストコロナで競争優位性のある航空会社になるため、コロナの状況が収束したら直ちにスタートダッシュが切れるようにする前向きな目的を持った増資」と強調した。

調達資金のうち1000億円は燃費効率に優れた航空機の導入や、今後も需要が見込まれる格安航空会社(LCC)事業での投融資などに充てる。残額は債務返済に充てる。

同社が増資計画を発表した後、新型コロナウイルスに有効性が期待できるワクチンをめぐる報道があって金融市場が改善してJAL株も上昇し、調達額が当初想定から増えた。木藤氏は「外部要因に恵まれたことはあったが、あえて増資に踏み切った経営姿勢について、市場から一定の評価を得られたのではないか」と述べた。使途の見直しはせず、差額分は債務の返済に充てる。

*内容を追加しました。

(平田紀之 久保信博 編集:石田仁志)

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