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ASEAN、ミャンマー巡り相違解消せず 会議延期で不和露わに

ロイター / 2022年1月18日 10時51分

東南アジア諸国連合(ASEAN)が今週予定していた外相会議が延期される中、外交筋や政府筋はミャンマーの軍事政権への対応に関する意見の相違が解消せず、加盟国間の不和をもたらしていると明らかにした。写真は2021年10月、クアラルンプールで撮影(2022年 ロイター/Lim Huey Teng)

[17日 ロイター] - 東南アジア諸国連合(ASEAN)が今週予定していた外相会議が延期される中、外交筋や政府筋はミャンマーの軍事政権への対応に関する意見の相違が解消せず、加盟国間の不和をもたらしていると明らかにした。

ミャンマーでの軍事クーデターやデモ隊への弾圧行為を受けて、ASEANは昨年、同国軍トップのミン・アウン・フライン総司令官を首脳会議から排除する異例の措置を決定。ASEAN内ではミャンマー問題が懸案となっている。

インドネシア外務省アジア・太平洋・アフリカ総局長のアブドゥル・カディール・ジャイラニ氏は、ミャンマーがASEANのイベントに参加するという厄介な問題はまだ解決されていないと説明。記者団に対し、「意見を統一するにはまだ時間が必要であることを認めざるを得ない」と述べた。

一方、新型コロナウイルスのオミクロン変異株が依然として脅威であることから、カンボジアが議長国になって初の会議となるはずだった今週の外相会議を延期したことは理解できると付け加えた。

ASEAN議長国のカンボジア政府は12日、同国で18─19日に予定していた外相会議を延期したと明らかにした。一部の外相から出席が「困難」との通知があったためとしている。

2人の外交筋がロイターに語ったところによると、カンボジアはミャンマーの軍事政権に関与する意向を示しており、会議に同国の「外相」で退役大佐のワナ・マウン・ルウィン氏を招待していた。

ここ数日、マレーシアのサイフディン外相とシンガポールのリー・シェンロン首相は、ミャンマー危機の解決に向けて合意された5項目のASEAN「コンセンサス」に何の進展もなかったことから、軍事政権を招くことに反対している。

リー首相は14日、カンボジアのフン・セン首相に対し、ミャンマー政策の変更は「新しい事実に基づかなければならない」と述べた。

こうした意見の相違は、ASEANにとって今年が困難な年であることを示しており、国際的に支持されているミャンマー和平への取り組みが頓挫する中、ASEAN内部の亀裂がさらに露呈し、ASEANの信頼性が損なわれる恐れがある。

<「外相」招待が問題に>

外交筋によると、カンボジアがミャンマー軍事政権のトップ外交官であるワナ・マウン・ルウィン氏を招待したことが問題となっており、複数の加盟国が最近の動きに反対しているという。

同筋は「インドネシアとマレーシアは、フン・セン氏のミャンマー訪問の結果、特にミャンマーに関するASEANの5項目のコンセンサスと軍事政権の5項目のロードマップが結び付くことに満足していなかった」と述べた。

軍事政権がクーデター以来宣伝しているロードマップはASEANの合意とは大きく異なっている。

フィリピンのロクシン外相は、ASEANのコンセンサスは「いかなるロードマップにも縛られてはならない」と強調している。

また、別の外交筋は、会議延期にはオミクロン変異株のリスクと、ミャンマー、特にワナ・マウン・ルウィン氏の招待に関する意見の相違が影響していると説明。「この問題に関しては一部が態度を硬化」していたと語り、カンボジアは予定されていたイベントの一部をオンラインで開催することを提案していたと語った。

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