トヨタ、今年度の世界生産900万台下振れ 半導体不足で計画未達の公算
ロイター / 2022年1月18日 19時10分
1月18日、トヨタ自動車は、2022年3月期通期の世界生産台数が従来計画の900万台を下回る見込みだと発表した。写真はトヨタのロゴ。フランスのニースで2019年4月撮影(2022年 ロイター/Eric Gaillard)
[東京 18日 ロイター] - トヨタ自動車は18日、2022年3月期の世界生産が従来計画の900万台を下回る見込みだと発表した。半導体を十分に調達できないため。2月の生産計画は70万台程度となる見通しで、従来計画から15万台程度引き下げた。3月に挽回生産を目指すが、通期の生産計画は未達の公算が高まった。
熊倉和生・調達本部長は記者団に対し、計画下振れの背景について、半導体メーカー各社は増産のため設備投資を進めているが、製品が出てくるところまでには至っていないと説明。半導体不足の影響がいつまでどの程度続くかを「申し上げるのは難しい」と語った。通期の世界生産計画900万台を達成するには、3月の1カ月間で100万台規模を生産する必要がある。
2月の計画には、新型コロナウイルスのオミクロン変異株感染拡大の影響を織り込んでいない。同社は影響を最小限に抑えるべくあらゆる対策を講じる方針だが、先行きは不透明。熊倉氏は、3月の挽回生産がどの程度できるかも含めて「具体的な数値を精査する必要がある」として通期見通しの実数の公表を控えた。2月の計画下振れ分15万台の詳細な地域別台数も公表せず、国内・海外で「半分、半分」と述べるにとどめた。
2月単月の過去最高の生産台数は2012年の81万台で、今回公表した70万台程度の生産が実現できれば「過去最高に次ぐレベル」(同氏)という。昨秋以降の減産影響すべては挽回できず、通期で900万台を下振れる見通しだが、21年3月期実績(約818万台)は上回る可能性がある。
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