中国、不動産販売・投資ともに減少続く 景気回復を圧迫

　１０月１８日、中国国家統計局が発表した１─９月の不動産販売（床面積ベース）は前年同期比７．５％減少し、１─８月の７．１％減から落ち込みが加速した。写真は北京の集合住宅建設現場で９月撮影（２０２３年　ロイター／Tingshu Wang）

Liangping Gao　Ryan Woo

[北京 １８日 ロイター] - 中国国家統計局が１８日発表したデータに基づくロイターの計算によると、９月の不動産販売と投資はともに２桁の落ち込みとなった。減少ペースは鈍化したものの、主要都市を支援する当局の取り組みは、危機から抜け出せない業界への信頼を高めるには至っていない。

不動産販売（床面積ベース）は前年比１９．７７％減少。８月は２３．９５％減だった。

不動産投資は前年比１８．７％減。８月は１９．１％減だった。

国泰君安国際のエコノミスト、周浩氏は「不動産セクターの弱い状況は追加の政策支援を必要としている。規制のさらなる緩和が見込まれるが、効果が表れるまでには少し時間がかかるだろう」と語った。

Ｓ＆Ｐグローバル・レーティングのアナリストは１６日付のリサーチノートで「低水準の着工件数、下級都市における在庫過剰、エスクロー規制の強化により、不動産販売は低迷が続くと予想する」と述べた。

統計局の発表によると、１─９月の不動産販売は前年同期比７．５％減少し、１─８月の７．１％減から落ち込みが加速した。

不動産投資も９．１％減と、１─８月（８．８％減）より大幅な落ち込みとなった。

新規着工（床面積ベース）は２３．４％減少。１─８月は２４．４％減だった。

不動産デベロッパーが調達した資金は１３．５％減。１─８月は１２．９％減少していた。