中国碧桂園、オフショア債デフォルトとの見方 利払い猶予期間終了
ロイター / 2023年10月18日 19時39分
中国の不動産開発大手、碧桂園(カントリー・ガーデン)の2025年9月満期のオフショア債は、利払い1500万ドルの猶予期間が終了した。写真は8月に上海で撮影した碧桂園のロゴ(2023年 ロイター/Aly Song)
Clare Jim Xie Yu
[香港 18日 ロイター] - 中国の不動産開発大手、碧桂園(カントリー・ガーデン)の2025年9月満期のオフショア債は、利払い1500万ドルの猶予期間が終了した。支払いを行ったとの発表はなく、デフォルト(債務不履行)に陥ったとの見方が強まっている。
ある債券保有者は利払いを受けていないと語った。
利払いがされなければ碧桂園のオフショア債券全体が債務不履行(デフォルト)と見なされる。同社は約110億ドルの未償還のオフショア債券があり、デフォルトになれば中国企業としては過去最大級の債務再編が行われることになる。
碧桂園は18日、オフショア債務を全ては履行できないとの見通しを示した。現在の難局を解決するため、包括的な対策を模索したいとした。
発表文ではデフォルトとなったかどうかには直接言及していない。同社の関係者はコメントを控えた。
同社は先週、オフショア債務を履行できない可能性があると警告していた。
KTキャピタル・グループの上級アナリスト、ファーン・ワン氏は同じく経営難に陥っている中国恒大と碧桂園の大きな違いは、碧桂園がより良い企業とみられていたことだと述べた。
大手不動産開発会社のうち碧桂園は2021年に導入された3つの負債比率要件を全て満たした数少ない企業の一つだったが、中国恒大はどれも満たしていなかったと指摘した。
碧桂園の株価は18日は2.7%上昇、年初からは約70%下落している。LSEGのデータによると、同社のドル建て債券は額面当たり約0.06ドルと、年初の0.70ドルから大幅に下落した。
碧桂園のドル建て債を保有するある米資産運用担当者は「ある程度の損失を抱えて撤退する用意はあるが、中国恒大など他の企業と比べて再編プロセスが効率的で苦痛が少ないことを願う」と述べた。
クレジットサイツのアナリスト、ニコラス・チェン氏は、最近承認された融創中国の債務再編計画は少なくとも1年半かかったと指摘し、碧桂園が債務再編となれば長い時間がかかる可能性が高いとの見方を示した。
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