午後3時のドルは149円後半で膠着、米金利上昇で底堅さも介入警戒根強く
ロイター / 2023年10月18日 15時22分
10月18日、午後3時のドルは、前日のニューヨーク市場終盤(149.80/83円)に比べて小幅にドル安/円高の149円後半で推移している。写真は米ドル紙幣。昨年7月撮影(2023年 ロイター/Dado Ruvic)
Mariko Sakaguchi
[東京 18日 ロイター] - 午後3時のドルは、前日のニューヨーク市場終盤(149.80/83円)に比べて小幅にドル安/円高の149円後半で推移している。米長期金利の上昇がドルの下支え要因となったものの、政府・日銀による為替介入への警戒感から上値追いにも慎重だった。
東京市場でドルは終日149円後半を中心とした小動きにとどまった。仲値では「商いは薄い」(国内銀行セールス)が、「国内輸出企業による売りは多少あるものの、焦って売るという状況ではない。国内輸入企業は必要確保分を淡々と買う状況が続いている」(同)との声が出ていた。
中国の第3・四半期の国内総生産(GDP)が予想を上回ったことを受けて、ドルは対オフショア人民元や豪ドルで売り圧力が強まり、その流れが対円にも波及。一時149.49円付近まで下落する場面もあった。
午前には日銀が臨時の国債買い入れオペを通知したが、ドル/円の反応は薄かった。
中東情勢を巡る地政学的リスクへの警戒感も再び広がっている。原油先物価格の上昇でインフレの高止まりが意識されやすくなるが一方、リスクオフの流れで株安・米国債買いとなれば「ドル/円は動きづらいものの、やや円高方向に振れるのではないか」と、みずほ証券のチーフ為替ストラテジスト、山本雅文氏はみる。
市場では、今晩のウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁など複数の米連邦準備理事会(FRB)高官による講演を控えて、発言内容を見極めたいとして様子見姿勢も強い。底堅い米経済指標が続く中、「米長期金利の上昇による金融引き締め効果に言及するかが注目だ」(山本氏)という。
SBIリクイディティ・マーケットの金融市場調査部長、上田真理人氏は、今後のドル/円について「150円を一時的に上抜ける可能性はある」と指摘。ただ、為替介入への警戒が強く150円超えが定着するかは不透明で、「コアレンジとしては148ー150円を中心とした推移が続く」とみている。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 149.64/149.65 1.0581/1.0585 158.35/158.39
午前9時現在 149.76/149.77 1.0571/1.0575 158.34/158.35
NY午後5時 149.79/149.82 1.0575/1.0579 158.43/158.47
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