利上げ必要かデータを待って判断=ウォラーFRB理事
ロイター / 2023年10月19日 2時24分
ウォラーFRB理事は、これまでに実施した利上げで経済が好調さを維持するのか、弱含むのか見極めるために「様子を見たい」と述べた。今年3月、サンフランシスコで撮影(2023年 ロイター/Ann Saphir/File Photo)
[18日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事は18日、FRBがこれまでに実施した利上げで経済が好調さを維持するのか、弱含むのか見極めるために「様子を見たい」と述べた。
FRBは次回会合では利上げを見送る公算が大きいものの、その後の会合で利上げに動く可能性があることが示唆された。
ウォラー理事はロンドンで開かれた欧州経済金融センターのセミナー向けの講演原稿で「実体経済が軟調になれば、追加利上げを実施するまで待つ余地が増え、このところ見られている長期金利の上昇にある程度任せることができる」と指摘。一方、「実体経済が底堅さを維持し、インフレが安定または再加速すれば、このところの長期金利の上昇にもかかわらず、さらなる政策引き締めが必要になる」と述べた。
その上で「ここ数カ月の経済指標は、FRBが担う最大雇用と物価安定という2つの責務の双方にとって、圧倒的にポジティブなものだった」と指摘。ただ、この状態が継続することはないとし、経済が減速すれば政策金利を据え置き、経済が望ましい方向に進むのを待つことができるが、需要と経済活動の最近のペースが維持されれば、インフレ率を目標に戻すために「政策金利に関する一段の措置が必要になる」と語った。
FRBが利上げを実施するか、実施するとすればその時期については、今後数カ月のデータ次第になると言及。利下げに転じる可能性については「利上げがまだ終了していないときに、利下げについて語りたくない」と述べた。
ウォラー理事は最もタカ派的なFRB政策当局者の一人と見なされている。年内は10月31日─11月1日と、12月12─13日に連邦公開市場委員会(FOMC)が予定されている。
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