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APEC首脳会議閉幕、首脳宣言でウクライナと中東に触れず WTO改革を支持

ロイター / 2023年11月18日 13時46分

米サンフランシスコで開催されたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議は17日、閉幕した。首脳宣言では、世界貿易機関(WTO)改革推進への支持を表明する一方で、ロシアによるウクライナ侵攻や中東情勢については触れず、参加者間の立場の違いが浮き彫りになった。同日撮影(2023年 ロイター/Loren Elliott)

David Lawder David Brunnstrom

[サンフランシスコ 17日 ロイター」 - 米サンフランシスコで開催されたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議は17日、閉幕した。首脳宣言では、世界貿易機関(WTO)改革推進への支持を表明する一方で、ロシアによるウクライナ侵攻や中東情勢については触れず、参加者間の立場の違いが浮き彫りになった。

APECに参加する21の国と地域にはロシアのほか、イスラム教徒が国民の多数を占めるインドネシアやマレーシアが含まれる。

議長国の米国が発表した議長声明は、「ほとんどの」APEC参加者は「ウクライナに対する侵攻を強く非難する」と表明した。また、イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が続くパレスチナ自治区ガザの情勢について首脳らが意見を交わしたとした上で、一部の参加者が「APECは地政学上の問題を話し合う場ではないとの立場から」議長声明の文言に反対したと明記した。

また議長声明は、一部のAPEC首脳が、イスラム協力機構(OIC)とアラブ連盟が11日にリヤドで臨時の合同首脳会議を開催して出した共同声明の内容を共有したことを明らかにした。この共同声明は、ガザ地区での軍事行動の即時停止を求め、イスラエルによる軍事行動の正当化を否定している。ブルネイとインドネシア、マレーシアはAPEC首脳会議閉幕後に共同声明を出し、このリヤド会議の共同声明への賛同を示した。  

一方で、APEC首脳宣言は、「全ての参加国がアクセスでき、良好に機能する紛争解決制度を2024年までに整備することを視野に議論を進めることを含め、WTOの全ての機能を改善するための必要な改革を行っていくことにコミットする」と表明した。また、「自由で開かれ、公平で差別せず、透明で包摂的で予測可能な通商と投資の環境を実現する」ことへの決意を再確認した。

今回のAPEC首脳会議では、15日に行われたバイデン米大統領と中国の習近平国家主席の1年ぶりの対面での首脳会談が大きな注目を集めた。両者は首脳間のホットライン設置や軍同士の対話再開、薬物対策の協力で合意。米中対立の激化を懸念していたAPEC参加者に一定の安心感を与えたとみられる。

国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事はロイターに対し、今回の米中首脳会談は、協力の深化が求められていることを世界に示す重要なシグナルであり、気候変動対策などの世界的課題に向けた協力関係に前向きな兆候を示すものだと評価した。

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