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情報BOX:米大統領選の注目銘柄、結果が左右「勝ち組・負け組」

ロイター / 2024年7月18日 11時48分

 7月17日、11月5日の米大統領選の結果によって影響を受ける可能性のある銘柄に市場の関心が集まっている。写真は米ニューヨークにあるニューヨーク証券取引所で3日撮影(2024 ロイター/Brendan McDermid)

[17日 ロイター] - 11月5日の米大統領選の結果によって影響を受ける可能性のある銘柄に市場の関心が集まっている。銀行やクリーンエネルギーなどは特に政権の政策に影響されやすい。

バイデン大統領と共和党のトランプ前大統領の争いは接戦とみられているが、トランプ氏銃撃事件後に実施したロイター/イプソスの世論調査では、トランプ氏が支持率でバイデン氏を小幅にリードした。

どちらの候補が勝つかで具体的に各セクターでどのような影響が出てくるか、以下にまとめた。

◎金融株

UBSはトランプ氏が大統領に返り咲いた場合、金融規制が緩和され、銀行の資本・流動性ルールは厳格さが弱まると想定。JPモルガン・チェースやバンク・オブ・アメリカ、ウェルズ・ファーゴ、ディスカバー・ファイナンシャル、キーコープ、シンクロニー・ファイナンシャルなどが恩恵を受けるとみている。

◎暗号資産(仮想通貨)・ブロックチェーン関連株

トランプ氏は仮想通貨推進派と広く受け止められており、同氏が勝利すれば関連銘柄が恩恵を受けるとみられる。

コインベース、マラソン・デジタル、ライオット・プラットフォームズなどは、トランプ氏暗殺未遂事件で同氏の勝利確率が高まったとの見方を受け、ビットコインに連れ高した。

バイデン政権下で米当局は同業界に相次いで規制措置を実施してきた。

◎太陽光関連株

JPモルガンはトランプ氏が返り咲いた場合、クリーンエネルギーへの投資が脅かされると予想。同氏の政権は気候変動対策ではなく化石燃料の生産拡大に重点を置くとみられている。

UBSはバイデン氏が再選を果たせば、ファースト・ソーラー、ネクストエラ・エナジー、サンランなど太陽光発電事業者向けのインセンティブが継続されると予想する。

◎クリーンエネルギーと石油企業

バイデン政権は環境保護を経済政策の中核に据えてきた。

UBSは同政権の下で電動化やクリーン燃料生産への支援が続けば、イートン、クアンタ・サービシズ、テスラ、エア・プロダクツ・アンド・ケミカルズなどの銘柄に追い風が吹く可能性があるとみている。

省エネ機器を手がけるジョンソン・コントロールズ、トレーン・テクノロジーズや、廃棄物処理のウェイスト・マネジメントなども引き続き有利な立場を享受できる。

一方、トランプ政権なら石油・天然ガス投資や掘削活動の拡大、天然ガス輸出増加などによりエクソンモービル、シェニエール・エナジー、コノコフィリップスなどが「勝ち組」になる。

◎国内メーカー

バイデン、トランプ両氏とも国内産業保護のために広く関税を用いてきた。トランプ氏は全ての輸入品に10%の関税を課すことを提案しており、同氏の政権では関税面で保護主義色が格段に強まる見通し。

1期目に中国との関税戦争を始めたトランプ氏は、全ての中国製品に60%ないしそれ以上の関税を適用すると提案。バイデン氏はトランプ前政権が導入した関税をほぼ維持し、他の関税を引き上げている。

UBSのアナリストは、こうした環境では一般消費財セクターが影響を受けると指摘。中国からの輸入品に対する関税適用は自動車大手のゼネラル・モーターズやフォード・モーター、鉄鋼のニューコアやスティール・ダイナミクスなど米国内メーカーの追い風になると分析する。

◎トランプ銘柄

トランプ氏の当選確率と連動して推移しそうなのは、同氏が過半数株を持つトランプ・メディア・アンド・テクノロジーや、ソフトウエアのファンウェア、動画共有プラットフォームのランブルなどだ。

◎刑務所運営

不法移民取り締まりと移民受け入れ制限を公約に掲げるトランプ氏が当選すれば、刑務所を運営するジオ・グループやコアシビックなどが恩恵を受ける可能性がある。

◎製薬・医療保険

UBSの想定では、大統領選・議会選を通じて共和党が圧倒的に優勢となれば、薬価引き下げとメディケア・アドバンテージ重視のリスクが低下し、イーライリリーやメルクなどの製薬企業、またヒューマナやユナイテッドヘルスといった医療保険企業にプラスに働く可能性がある。

薬価管理は民主党とバイデン氏による「インフレ抑制法(IRA)」の下で導入された。

◎M&A関連

トランプ政権が誕生すれば、反トラスト法(独占禁止法)の運用は緩くなる公算が大きい、とJPモルガンのアナリストチームは予想する。

UBSはM&A(合併・買収)が活発化してゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレー、ラザード、エバーコアなどの投資銀行が果実を得るとみている。

◎半導体

トランプ氏が返り咲きを果たした場合、半導体分野で中国との競争が激化している状況を踏まえ、アプライド・マテリアルズ、KLA、インテル、テキサス・インスツルメンツなど国内メーカーの支援に動くとUBSは想定している。

◎農業

トランプ氏が中国からの輸入品に高額の関税を適用すると、貿易戦争のあおりを受けて米国の農産物輸出が減少する可能性がある。連邦政府が農家への支援を強化してもおかしくない。UBSのアナリストによると、そうした取り組みが農機メーカーのディアやトラクター・サプライ・カンパニーの追い風になり得る。

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