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経済軟着陸期待は持続するか、FRB議長講演に注目=今週の米株式市場

ロイター / 2024年8月18日 13時58分

 米株式市場では、良好な経済指標を受けて過度な景気後退観測が後退し、ソフトランディング(軟着陸)期待が再び強まった。19日からの週もそのムードが持続するかが鍵になる。FRBのパウエル議長がジャクソンホール会合での講演でインフレなど経済情勢についてどのような認識を示すかも注目される。ニューヨーク証券取引所で2023年8月撮影(2024年 ロイター/Brendan McDermid)

Lewis Krauskopf

[ニューヨーク 16日 ロイター] - 米株式市場では、良好な経済指標を受けて過度な景気後退観測が後退し、ソフトランディング(軟着陸)期待が再び強まった。19日からの週もそのムードが持続するかが鍵になる。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長がジャクソンホール会合での講演でインフレなど経済情勢についてどのような認識を示すかも注目される。

先週(12─16日)は、小売売上高などの統計が良好で、今月、市場を圧迫した景気後退懸念が後退した。

S&P総合500種指数は、3日間の下落率が2年ぶりの大きさとなった5日以降、6%以上回復。「恐怖指数」と呼ばれるシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー指数も4年ぶり高水準から急速に低下している。

エヌビディアは5日以降20%以上上昇、フィラデルフィア半導体指数は14%以上上昇した。小型株も最近の安値から回復しラッセル指数は5%近く上昇した。

景気後退懸念が和らぐ中、米連邦準備理事会(FRB)の9月の大幅利下げ観測は後退しつつある。

プラント・モラン・ファイナンシャル・アドバイザーズのジム・ベアード最高投資責任者は「ハードランディング(景気急失速)シナリオを完全に排除できるわけではないが、現時点では経済の勢いが十分に維持されていると信じる理由は多い」と述べた。

キャピタル・エコノミクスのアナリストは、米経済軟着陸が、今年前半の上昇相場をけん引した人工知能(AI)熱を再び強めるとみている。

今週は、21日に7月30─31日開催米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨が公表され、22日から24日までカンザスシティー地区連銀主催の年次シンポジウム「ジャクソンホール会合」が開催される。パウエルFRB議長は米東部時間23日午前10時(日本時間同日午後11時)に経済見通しについて講演する予定。パウエル議長の講演について、BNPパリバは15日付のメモで「インフレの進展が利下げ開始に十分と認めることが重要なポイント」と指摘した。

指標では、S&Pグローバルの8月購買担当者景気指数(PMI)、7月中古住宅販売などが発表される。

直近の経済指標は市場に安心感を与えたが、歴史的に最も不安定な月の一つである9月に向けて安泰というわけではない。投資家は28日に予定されるエヌビディアの決算、9月6日の雇用統計を注視している。

LPLファイナンシャルのチーフグローバルストラテジスト、クインシー・クロスビー氏は「来月発表の雇用統計が、今の軟着陸期待を裏付ける内容かどうかが問題だ」と述べた。

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