ＦＢなどでロシア国営メディア禁止、メタが情報操作対策強化

　９月１６日、フェイスブック（ＦＢ）やインスタグラムなどを運営する米メタは、ＲＴ、スプートニクを運営するロシア・セヴォードニャ、その他ロシア国営メディアが自社プラットフォーム上で情報発信するのを禁止すると発表した。写真はメタのロゴ。ベルギーのブリュッセルで２０２２年１２月撮影（２０２４　ロイター／Yves Herman）

Katie Paul

［ニューヨーク 　１７日　ロイター］ - フェイスブック（ＦＢ）やインスタグラムなどを運営する米メタは１６日、ＲＴ、スプートニクを運営するロシア・セヴォードニャ、その他ロシア国営メディアが自社プラットフォーム上で情報発信するのを禁止すると発表した。欺瞞的な戦術でオンライン上で秘密裏に影響力を行使しようとしていると指摘した。

これまでロシア国営メディアによる広告掲載をブロックしたり、投稿拡散を抑制したりする限定的な措置を講じてきたが、対策を大幅に強化した形だ。

メタは「慎重な検討の結果、ロシア国営メディアに対する継続的な取り締まりを拡大した。ロシア・セヴォードニャ、ＲＴ、その他関連団体は、他国への干渉活動を理由に当社のアプリから世界的に禁止される」と表明した。禁止措置は今後数日かけて実施するとしている。

ロイターが入手したメタの説明資料は、ロシア国営メディアが過去にオンライン活動を巡る摘発を逃れようとしたことがあると指摘し、今後も欺瞞的な行為が予想されるとしている。

禁止前の時点でＲＴにはＦＢで７２０万人以上、インスタグラムで１００万人を超えるフォロワーがいた。

ロシア大統領府のペスコフ報道官は１７日の記者会見で「メタはこうした措置で自社の信用を落としている。ロシアメディアに対するこのような選択的措置は容認できない」と反発した。

アルファベットの動画共有サービス「ユーチューブ」の広報も、既に視聴者のアクセスを止めていたロシア・セヴォードニャとＡＶＯ・ＴＶノーボスチに関連する２３０以上のチャンネルを終了させたと明らかにした。

米ホワイトハウスはコメントを控えた。

米司法省は４日、ＲＴの職員２人が、今年の米大統領選に影響を及ぼすオンライン動画を米企業に制作させるため、マネーロンダリング（資金洗浄）を行っていたとして２人を起訴したと発表した。

ブリンケン国務長官は１３日、各国はＲＴの活動を諜報活動と同様に扱うべきだと述べた。