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連合、来年春闘で5%以上の賃上げ要求へ 芳野会長「政労使会議の開催を」

ロイター / 2024年10月18日 17時14分

 10月18日、連合は、2025年春闘の基本構想を発表し、ベースアップ(ベア)と定期昇給(定昇)を合わせて5%以上の賃上げを目指す方針を示した。写真は1月、都内で撮影(2024年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

Kentaro Sugiyama

[東京 18日 ロイター] - 連合は18日、2025年春闘の基本構想を発表し、ベースアップ(ベア)と定期昇給(定昇)を合わせて5%以上の賃上げを目指す方針を示した。今年の要求水準を据え置き、「5%以上」を最低ラインとして取り組むことで賃上げの流れの定着を目指す。芳野友子会長は同日の会見で、25年春闘の過程でも政府、経済界、労働団体の代表者と意見交換する「政労使会議」を開催したい意向を示した。

基本構想は、ベアと定昇を合わせた賃上げ率が5.1%と33年ぶりの高水準となった24年春闘について「ステージ転換に向けた大きな一歩を踏み出した」と評価。その上で、25年を「動き始めた賃金、経済、物価を安定した巡航軌道に乗せる年にしなければならない」と強調した。

説明した仁平章・総合政策推進局長は「5%は新たなステージのボトム」だとの認識を示し、「それぞれの状況を踏まえて5%以上の世界で要求し、交渉し、決着していくことをこれからのスタンダードにしていくことが必要だ」と述べた。

24年に4.4%だった中小組合の賃上げ率の引き上げも目指す。中小組合は企業規模による格差を是正するため「6%以上」を目安とした。仁平氏は、全体で5%台の定着を目指している中、中小組合がそこに達しない状況が固定化するのは望ましくないとの考えを示した。中小が大手を上回る賃上げを実現できなければ「格差是正をしながら新しいステージを定着させるということにはならない」と語った。

基本構想によると、近年、人材確保のために初任給を大幅に引き上げる一方、中高年層への配分を相対的に抑制するなどの傾向がみられるという。賃上げ原資の配分について、人材の定着やモチベーションの維持・向上などの観点も含め「すべての人の生活向上を目指す必要がある」と指摘した。

今後、11月1日に開く中央討論集会などを経て、同28日の中央委員会で25年春闘の闘争方針を確認する。

<芳野会長、継続的な賃上げの重要性強調>

芳野会長は18日の会見で要求水準を「5%以上」で据え置いたことについて「数字的には同じだが、連合としては継続的な賃上げが非常に重要だ」と説明。「着実に、継続して上げていくところに狙いを定めている」と語った。

芳野会長は25年春闘においても「政労使の意見交換は続けたいと考えている」とし、衆院選を終えて石破首相にあいさつする機会があれば要請すると語った。合わせて岸田文雄政権時に実現しなかった「政労会見」についても再開できるように求めると述べた。その意義について「政労使が同じ方向を向き、賃上げに向けて考え方をそろえながらしっかりと取り組んでいくことは必要だ」と強調した。

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