日経平均は反落、主力株が軟調 トランプ・トレード一巡後の利益確定売りも
ロイター / 2024年11月18日 16時2分
[東京 18日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比422円06銭安の3万8220円85銭と反落して取引を終えた。前週末15日の米国株式市場が下落した流れを引き継ぎ、主力株の一角が日経平均を下押しした。このところ底堅く推移していた銀行株や、トランプ次期政権の人事への思惑から医薬品株を売る動きも目立った。市場では、「トランプ・トレード」一巡後の利益確定売りがきょうも続いているとの見方があった。
日経平均は383円安で寄り付いた後、日銀の植田和男総裁の発言が伝わる中で為替が円安に振れた場面では下げ幅を縮めたが、再び軟化し、492円安の3万8150円39銭で安値をつけた。米国市場では利下げペース鈍化の思惑が強まっており、東京市場でもハイテク株の一角が弱かった。後場はレンジ内での小動きに終始した。
市場では米財務長官人事の行方が注目されている。「トランプ・トレード」のユーフォリア(幸福感)は一巡しつつあり、当面はトランプ氏が発表する閣僚人事の内容に神経質に反応するとの見方が少なくなかった。
SMBC信託銀行の山口真弘投資調査部長は「トランプ・トレード」の一巡について、米共和党が大統領職と上下両院を掌握する「トリプルレッド」を達成したことが影響していると分析する。「法案が通りやすくなるという思惑で、インフレへの懸念、関税引き上げ、対中強硬などといったトランプ次期政権の負の面がより意識されやすくなった」という。
業種別では、トランプ次期米政権でワクチン反対派とされるロバート・ケネディ・ジュニア氏が厚生長官に起用されると伝わり、医薬品株は中外製薬が10%超安、エーザイ、大塚ホールディングスが4%超安と軟調な銘柄が目立った。
そのほか主力株では、ファーストリテイリング、ソフトバンクグループ、東京エレクトロンが軟調。電通グループは10%超安と、2営業日連続で大幅安だった。半面、NTTデータグループ、スズキ、エムスリーはしっかりだった。
東証株価指数(TOPIX)は0.73%安の2691.76ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比0.73%安の1385.32ポイント。プライム市場の売買代金は3兆7718億1300万円だった。東証33業種では、値下がりは医薬品、銀行、機械、電気機器など22業種、値上がりは海運、パルプ・紙など11業種だった。
新興株式市場は、東証グロース市場250指数が1.07%安の619.26ポイントと、反落した。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが726銘柄(44%)、値下がりは861銘柄(52%)、変わらずは58銘柄(3%)だった。
終値 前日比 寄り付き 安値/高値
日経平均 38220.85 -422.06 38259.59 38,150.39─38,548.30
TOPIX 2691.76 -19.88 2692.82 2,688.64─2,707.25
プライム市場指数 1385.32 -10.22 1385.56 1,383.80─1,393.25
スタンダード市場指数 1219.78 -2.16 1218.02 1,217.88─1,225.15
グロース市場指数 794.05 -6.86 796.96 792.17─799.55
グロース250指数 619.26 -6.69 622.71 617.87─624.48
東証出来高(万株) 173308 東証売買代金(億円) 37718.13
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