FRB0.25%利下げ、来年利下げ見通し2回に半減
ロイター / 2024年12月19日 6時35分
米連邦準備理事会(FRB)は17─18日に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.25%ポイント引き下げ、4.25─4.50%とした。2022年1月撮影(2024年 ロイター/Joshua Roberts)
Howard Schneider Ann Saphir
[ワシントン 18日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は17─18日に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.25%ポイント引き下げ、4.25─4.50%とした。
同時に公表した金利・経済見通しでは2025年の利下げ回数が2回と想定され、9月の前回見通しの4回から半減。今後の利下げペースが鈍化する可能性が示唆された。
FRBはFOMC声明で「経済活動は引き続き堅調なペースで拡大している」とし、「失業率は上昇したが、依然として低い。インフレ率は委員会の2%のインフレ目標に向けて進展したが、依然やや高止まりしている」とした。
同時に「FF金利の目標誘導レンジに対する追加調整の程度と時期を検討するに当たり、委員会は今後もたらされるデータ、変化する見通し、リスクのバランスを慎重に評価する」という新たな文言を追加。1月28─29日の次回会合での利下げ一時停止に地合いを整えた可能性がある。
最新の経済・金利見通しで25年に2回の0.25%ポイント刻みの利下げが予想されたことで、9月の前回見通しと比べると想定される利下げ幅は0.5%ポイント縮小。トランプ次期政権1年目となる25年のインフレ率予想は2.5%と、前回の2.1%から上方修正され、FRBが目標とする2%を大きく上回った。
パウエルFRB議長はFOMC後の記者会見で「今後はインフレの進展を見極めながら慎重に進む必要がある」と言及。今回の利下げは「より微妙な判断」だったとし、来年の利下げペース減速予想は24年のインフレ上昇を反映したものとの見解を示した。
労働市場については、極めて緩やかで秩序立った形で軟化していると指摘。FRBが担う最大雇用と物価安定という二重の責務を巡るリスクはほぼ均衡しているとの見方を示した。
同時に「一段の利下げを検討する際、インフレの進展を注視する」とし、「今後はインフレをさらに抑制しながら、堅調な労働市場を維持するという進展を見たい」と述べた。
ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントの債券・流動性ソリューションのグローバル共同責任者兼共同最高投資責任者、ホイットニー・ワトソン氏は「FRBは3回連続の利下げを行うことで24年を終えることを選択したが、来年の利下げペースは緩やかになると予想される」とし、「FRBは1月の会合で金利を据え置き、3月に利下げを再開する」との見方を示した。
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