中国鉱工業生産と小売売上高、1─2月は予想上回る 不動産低迷
ロイター / 2024年3月18日 15時28分
Ellen Zhang Joe Cash
[北京 18日 ロイター] - 中国国家統計局が18日発表した1─2月の鉱工業生産と小売売上高は予想を上回った。政策当局に一定の安心感を与える内容となったが、引き続き不動産部門の低迷が経済と信頼感の重しになっている。
鉱工業生産は前年同期比7.0%増加した。伸び率は2023年12月の6.8%から加速し、ロイターがまとめたアナリスト予想(5.0%)も大きく上回った。また、約2年ぶりの大幅な伸びだった。
小売売上高は5.5%増で、12月の7.4%増から伸びが鈍化。アナリスト予想は5.2%増だった。
2月の8日間の春節休暇で旅行が回復し、観光・接客部門を支えた。
オックスフォード・エコノミクスの中国担当エコノミスト、ルイーズ・ルー氏は「年初の経済活動データは総じて安定した。ただ、力強さの一部が一時的なものである可能性は残る」とし「春節関連の支出で個人消費が一時的に押し上げられた。今年、断固とした消費刺激策が打ち出されなければ、個人消費の力強い伸びを年内維持することは難しいだろう」と述べた。
1─2月の固定資産投資は4.2%増加し、アナリスト予想の3.2%増を上回った。23年は通年で3.0%増だった。
民間投資は0.4%増。23年は通年で0.4%減少していた。
ピンポイント・アセット・マネジメントのチーフエコノミスト、張智威氏は第2・四半期の経済見通しは依然不透明だと指摘。不動産販売が「急減」しており、失業率が悪化していると述べた。
<不動産低迷>
1─2月の不動産投資は前年同期比9.0%減少した。マイナス幅は2023年12月の24.0%から縮小したが、安定には程遠い。不動産販売(床面積ベース)は20.5%減。12月は23.0%減だった。
ゴールドマン・サックスのエコノミストは、セクター別でまだら模様となっているものの、中国の第1・四半期の成長モメンタムは堅調に推移していると指摘。ただ、今年の野心的な成長目標「5%前後」を達成するには、特に需要面で追加の政策緩和が必要との認識を示した。
1─2月の全国調査ベースの失業率は5.3%と、23年12月の5.1%から悪化した。
<日本型停滞リスク>
多くのエコノミストは、当局が家計消費と資源の市場配分に向けて経済を転換させない限り、中国が20年代に日本型の停滞に陥るリスクがあると指摘している。
キャピタル・エコノミクスの中国担当エコノミスト、黄子春氏は「刺激策による追い風を受け、経済の勢いは当面さらに改善すると予想しているが、経済の根底に構造的な課題があるため、この回復は短命に終わるかもしれない」と語った。
この記事に関連するニュース
ランキング
-
1年金〈月7万円〉の78歳母だったが「驚愕の老人ホーム請求額」に52歳長男、絶句。完全無視の弟妹に「ふざけるな!」と怒り
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年10月6日 8時15分
-
2「倍」以上になる区間も 函館バスが運賃を改定へ 長距離路線で顕著に
乗りものニュース / 2024年10月5日 14時12分
-
3鳥貴族、「値上げ」でも客数激増、次は海外に攻勢 大倉社長が宣言、「焼き鳥を世界言語にする!」
東洋経済オンライン / 2024年10月6日 8時0分
-
4【BIC SIM】店頭申し込みでSIMフリーiPhoneを15,000円割引するキャンペーンを実施
PR TIMES / 2024年10月4日 21時40分
-
5「金持ちになる夢」を叶えるためにウォーレン・バフェットの弟子が“ひたすら続けたこと”【株式投資の金言】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年10月6日 9時15分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください