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アジア株式市場サマリー:引け(19日)

ロイター / 2020年6月19日 20時6分

[19日 ロイター] - 中国株式市場は続伸して引けた。週間ベースでも上昇。中国当局が改革推進と流動性支援を約束したことが好感される中、新興企業向け市場の上昇が市場全体をけん引した。

上海総合指数<.SSEC>終値は28.3190ポイント(0.96%)高の2967.6341。

上海と深センの株式市場に上場する有力企業300銘柄で構成するCSI300指数<.CSI300>終値は54.325ポイント(1.34%)高の4098.710。

深セン証券取引所の新興企業向け市場「創業板(チャイネクスト)」指数<.CNT>が2.4%上昇し、4年超ぶりの高値。上場制度改正を好感した。

週間ベースでは上海総合指数が1.6%高、CSI300指数が2.4%高。創業板指数は5.1%上昇し、4カ月ぶりの大幅高となった。

中国の政策当局者は政府が下半期に金融システムの潤沢な流動性を維持すると約束。中国の疾病予防管理センターの責任者が北京の新型コロナウイルス感染拡大はすでに制御下にあると述べたこともリスク志向を高めた。

指数算出のグローバル企業であるFTSEラッセルが中国A株組み入れフェーズ1の最終ステージを19日に完了する方針であることも市場心理を後押し。粤開証券はこれにより、海外から約36億ドルの資金流入があると見込む。

リフィニティブのデータによると、本土・香港株式相互取引を通じたA株の買い越し額は210億元だった。

香港株式市場は上昇して引けた。中国当局による改革や流動性供給への言及を好感したほか、北京での新型コロナ感染を制御しているとの保健当局者の見解も地合い改善につながった。

ハンセン指数<.HSI>終値は178.95ポイント(0.73%)高の24643.89。

ハンセン中国企業株指数(H株指数)<.HSCE>終値は58.14ポイント(0.59%)高の9974.59。

チャイナAMCは、北京での感染拡大に当局は迅速に効果的な対応を行ったとし、社会活動は近く通常の状態に戻ると確信しているとの見方を示した。

シドニー株式市場は小反発して引けた。序盤は急伸していたが、北京や米国の一部の州で新型コロナウイルスの新規感染者数が増加していることへの警戒感が強まり、上値を削った。過去最大の伸びとなった5月のオーストラリア小売売上高は強材料だった。

5月の小売売上高は前月比16.3%増。4月には記録的な落ち込みとなったが、都市封鎖(ロックダウン)が大幅に緩和されたことで回復した。

スーパー大手のコールズ・グループ は1.4%高で終了し、3月30日以来の高値を付けた。小売り関連の複合企業ウェスファーマーズ も1.4%高。

ANZは顧客向けノートで「ANZが見ているデータによると、6月の支出は5月下旬と同様となる公算が大きい。これは小売りの支出が非常に不安定だった過去数カ月から安定し始めたことを示しているかもしれない」と指摘した。

一方で世界的なリスク選好は、豪州最大の貿易相手国である中国での新規感染者の増加に圧迫されている。トランプ米大統領が改めて対中関係の断絶を示唆したことも、投資家心理を冷やした。

鉱業株指数<.AXMM>は1.2%下落し、5月27日以来の低水準を付けた。BHPグループ は1.9%安、リオ・ティント は1.4%安。

エネルギー株指数<.AXEJ>は原油価格の上昇を背景に、一時1.9%上げて1週間超ぶりの高水準に達した。ハイテク株指数<.AXIJ>は1.84%高だった。

ソウル株式市場は反発して引けた。週間でも上昇。投資家らは、根強い新型コロナウイルスの感染「第2波」懸念や北朝鮮との緊張の中でも、経済回復を見据えた。

 総合株価指数(KOSPI)は週間では0.42%上昇した。

 キウム証券のアナリストは、経済指標が来週にかけて一段と改善するとの期待感から、下落していた循環株が上昇に転じた、と指摘した。

 この日のKOSPIは北京や米国での感染者増加に対する警戒感から、序盤に一時1.2%下げた。

 韓国の文在寅大統領は19日、北朝鮮との関係悪化の責任を負った金錬鉄統一相の辞任を認めた。

 海外勢は553億ウォン(約4576万ドル)相当の買い越し。

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