ロシア中銀100bp利下げ、ソ連崩壊後最低の4.5% 追加緩和検討
ロイター / 2020年6月20日 1時9分
6月19日、ロシア中央銀行は政策金利を100ベーシスポイント(bp)引き下げ4.50%とすることを決定した。1991年末のソビエト連邦崩壊以降で最低水準となる。中銀はインフレリスクの後退と景気縮小を背景に、追加利下げの必要性を検討すると表明した。写真は2019年12月、記者会見するナビウリナ中銀総裁(2020年 ロイター/Shamil Zhumatov)
[モスクワ 19日 ロイター] - ロシア中央銀行は19日、政策金利
利下げ幅は通常よりも大きいが、ロイターが実施したエコノミスト調査の予想と一致した。
ナビウリナ総裁はオンライン形式で実施された記者会見で、金融緩和の影響は向こう3─6四半期で表れるとの見方を示し、通貨ルーブル相場の上昇で一段の緩和余地が生まれると指摘。「金融緩和に向けた一段の措置の可能性について検討する」と述べた。
また、中銀が見なす中立的な金融政策を見直す多くの理由は存在しているとも述べた。中銀は現在、6─7%を中立的な金融政策と見なしている。総裁の発言でこのレンジの引き下げの可能性があることが示唆された。
ナビウリナ総裁はまた、中銀の基調シナリオは新型コロナウイルス感染拡大の第2波発生リスクは踏まえていないと述べた。
中銀はロシア経済の成長率について、2020年は4─6%のマイナス成長に陥ると予想。ただ21年はプラス成長を回復するとした。インフレ率は年末に中銀が目標とする4%に近い水準に達し、来年初旬にピークを付けるとの見方を示した。
今後の追加利下げの可能性を巡る予想には幅が出ている。INGは年内にあと1回の50bpの利下げが実施される公算が「かなり大きい」と予想。キャピタル・エコノミクスは年末までに政策金利は3.5%に引き下げられるとした。また、ズベルバンクはインフレ目標である4%を下回る水準への利下げが検討される可能性があるとした。
ルネッサンス・キャピタルは、向こう数カ月以内に新型ウイルス感染が世界的に再び拡大しなければ、ロシア中銀の政策変更は最終段階に達したことが中銀のこの日の文言で示唆されたとした。
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