エヌビディア、11─1月期はデータセンター部門の減収見込む 株価下落
ロイター / 2020年11月19日 11時3分
米半導体大手エヌビディアは18日、第4・四半期(11─1月)について、市場予想を上回る売上高見通しを示した。写真は同社ロゴ、資料写真、2015年2月撮影(2020年 ロイター/Robert Galbraith)
[18日 ロイター] - 米半導体大手エヌビディアは18日、第4・四半期(11─1月)について、市場予想を上回る売上高見通しを示した。ただ、同社幹部がデータセンター向け半導体について若干の減収になると予想したのを受け、株価は時間外取引で3%近く下落した。
全体の売上高見通しは48億ドルを中心に上下2%とした。リフィニティブのIBESデータの予想平均の44億2000万ドルを上回った。
同時に発表した第3・四半期のゲーム向け事業の売上高は37%増の22億7000万ドルと、ファクトセットがまとめた予想の20億6000万ドルを上回った。
コレット・クレス最高財務責任者(CFO)は「業界全体の供給能力の制約」を理由に、同社の最新のゲーム向け半導体の供給が需要に追いつくまでには数カ月かかる可能性があると指摘した。
データセンター向け事業の売上高は前年同期から2倍強増え、19億ドル。ファクトセットがまとめた予想は18億4000万ドルだった。
クレスCFOは電話会見で、第4・四半期にデータセンター部門の売上高が減少するとの見通しを示した。
第3・四半期の1株当たり利益は2.91ドルと、リフィニティブ・データのアナリスト予想(2.57ドル)を上回った。
同社のグラフィック用半導体は高性能ゲーム機だけでなく、画像認識など人工知能(AI)の分析スピードを上げるためにデータセンターで使われている。データセンター向けが好調なことから、エヌビディアは今年に入って時価総額でインテルを抜いた。
同社によると、昨年買収したイスラエルの半導体会社メラノックスがデータセンター部門の第3・四半期売上高の約3分の1を占めた。また、名前は出さずに中国の顧客も同部門の大幅増収に寄与したと明らかにし、第4・四半期は同じ顧客が再び寄与する見込みはないとした。
ジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)はインタビューで、この顧客から「異例に大きな」受注があったとしたが、「規制関連の問題とは全く関係ない」と述べた。
米政府は9月に中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)に対し、米国の技術を用いた半導体の調達を禁じる規制を導入。これに絡みファーウェイは半導体の在庫を積み増した。
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