ECB、緩和維持を確約すべきでない=独連銀総裁
ロイター / 2021年11月20日 2時57分
ECB理事会メンバーのワイトマン独連銀総裁は、ユーロ圏のインフレ率は当面ECBの目標を上回り続ける可能性があるとし、ECBは緩和策維持に関するいかなるコミットメントも示すべきではないとの考えを示した。2018年、オーストリアで撮影(2021年 ロイター/Lisi Niesner/File Photo)
[フランクフルト 19日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのワイトマン独連銀総裁は19日、ユーロ圏のインフレ率は当面ECBの目標を上回り続ける可能性があるとし、ECBは緩和策維持に関するいかなるコミットメントも示すべきではないとの考えを示した。
これに先立ち、ラガルドECB総裁はインフレ率はいずれ鈍化するとし、ECBは政策を引き締めるべきではないと主張。年末で退任するワイトマン氏は、これに対立する見解を表明した。
ワイトマン氏は銀行関連のイベントで「インフレ期待と賃金の上昇で中期的に物価圧力が高まる可能性がある」と指摘。「インフレ率が中期的にECBの目標を下回る水準に低下しない恐れがある」と述べた。
その上で、緩和策維持に関する長期的なコミットメントを示すことに警戒感を示し、ECBはむしろ必要に応じて引き締めに転じる用意がある姿勢を示すべきだと語った。
債券買い入れについては、長期化すればするほど、買い入れ停止が難しくなるとの考えを示した。
ワイトマン氏の今回の講演は在任中で最後の主要な講演になる可能性がある。ECBは12月16日に次回理事会を開く。
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