中国との平和維持には軍事力必要、強圧に屈しない=台湾総統
ロイター / 2024年6月19日 14時11分
台湾の頼清徳総統は19日、総統就任から1カ月を記念した記者会見で、中国との平和維持には軍事力が必要との考えを示し、台湾が中国の強圧的手段に屈することはないと語った。写真は6月16日、高雄で撮影(2024年 ロイター/Ann Wang)
Ben Blanchard Faith Hung
[台北 19日 ロイター] - 台湾の頼清徳総統は19日、総統就任から1カ月を記念した記者会見で、中国との平和維持には軍事力が必要との考えを示し、台湾が中国の強圧的手段に屈することはないと語った。
頼氏は、台湾人は平和を愛しているが、平和達成のためには戦争に備え、戦争を回避する意味で軍事力に頼らなければならないと発言。
また、中国の目的は台湾を併合することだと指摘。「武力行使以外に、近年は台湾を屈服させるために非伝統的な手段さえ使っているが、台湾は屈しない」と語った。
台湾によれば、中国の強圧的手段には、国際機関やイベントへの台湾参加の阻止、中国への特定の輸出の禁止や高い関税、台湾上空に風船を飛ばすなどの「グレーゾーン」戦術が含まれるという。
頼氏は「今後も台湾の防衛力を強化し続け、武器の購入だけでなく、防衛面の自給自足も進めていく」と述べた。
また、台湾の未来を決定できるのは台湾人だけであり、台湾と中国は「互いに従属関係にはない」とし、これが台湾社会の総意だと語った。
会見の直前、米国防総省傘下の国防安全保障協力局は、台湾にドローン(無人機)とミサイルを推定3億6000万ドルで売却することを承認したと発表した。米国は台湾に自衛手段を提供することを法律で約束しており、中国の反発を招いている。
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