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セブン&アイ、カナダの小売大手が買収提案 「初期段階」と関係者

ロイター / 2024年8月19日 17時56分

 8月19日 セブン&アイ・ホールディングスは19日、カナダの小売大手、アリマンタシォン・クシュタールから買収提案を受けたと発表した。写真はセブン&アイのロゴで、2017年12月に都内で撮影(2024年 ロイター/Toru Hanai)

Makiko Yamazaki Kane Wu

[東京 19日 ロイター] - セブン&アイ・ホールディングスは19日、カナダの小売大手、アリマンタシォン・クシュタールから買収提案を受けたと発表した。独立社外取締役で構成する特別委員会を立ち上げ、提案内容を検討中としている。

セブン&アイは、提案を受け入れるかどうかや、アリマンタシォンと議論を開始するか決定していないと説明。「(特別委で)企業価値を向上させる他の選択肢とともに、慎重かつ網羅的に、しかし速やかに検討」して返答するとした。提案は法的拘束力のないものだとしている。

事情を知る複数の関係者によると、提案はセブン&アイ全社を買収する内容で、「ごく初期段階」という。ロンドン証券取引所グループ(LSEG)のデータによると、実現すれば外資系による日本企業の買収として最大の案件になる。

セブン&アイの2024年2月期の売上高は11兆4717億円、アリマンタシォンの24年4月期は692億米ドル(約10兆円)とほぼ同額。一方、時価総額はセブン&アイが約4兆5000億円、アリマンタシォンが796億カナダドル(約8兆5000億円)と倍近い差がある。同関係者らによると、アリマンタシォンは過去にもセブン&アイに買収を打診したことがある。

セブン&アイはこれまで国内外のコンビニ事業が好調だったが、7月に発表した3─5月期決算は営業利益が前年同期比27.6%減の593億円だった。インフレの影響などで日米で消費が落ち込んだ。一方、総合スーパーのイトーヨ-カ堂など国内で不採算事業の構造改革を進めている。

アリマンタシォンは1980年にケベック州で1店舗から始まり、主に買収を通じてコンビニエンスストアと給油所網を世界に広げてきた。現在は「サークルK」や「クシュタール」などのブランド名で、約30の国と地域に1万6700店舗以上を展開する。

23年には、仏エネルギー大手トタルエナジーズから欧州の給油所の一部を33億ドルで買収。仏小売大手カルフールを200億ドルで買収しようとしたこともあったが、フランス政府が食料安全保障を理由に反対したため21年に断念した。

アリマンタシォンによるセブン&アイへの買収提案は、日本経済新聞が先に報じた。報道を受けセブン&アイの株価は前日比22%以上上昇した。

(山崎牧子、Kane Wu、久保信博 編集:宮崎亜巳、田中志保)

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