CTAが日本株に回帰、予想より早いスタンス変化=JPモルガン
ロイター / 2024年8月19日 19時49分
JPモルガンのアナリストによると、トレンドフォロー型のヘッジファンドが日本株に対する弱気姿勢を転換し、先週後半から日本株を買い始めた。東証、2015年撮影。(2024年 ロイター/Thomas Peter)
Summer Zhen
[香港 19日 ロイター] - JPモルガンのアナリストによると、トレンドフォロー型のヘッジファンドが日本株に対する弱気姿勢を転換し、先週後半から日本株を買い始めた。
トレンドフォローは、CTA(コモディティー・トレーディング・アドバイザー)が取る投資手法。JPモルガンは16日付のメモで、CTAが8月15日あたりから日経平均先物とTOPIX先物のポジションを再び取った可能性があると指摘。最近の下落後の「指数のリバウンドが大きすぎる」とした。
日経平均は8月5日、円安の急速な修正を嫌気し過去最大の下げ幅で2023年11月以来の安値に落ち込んだ。しかしそこから20%強上昇し、16日に3万8000円台を回復した。
CTAのスタンス変化は予想より早かったという。JPモルガンのアナリストは、8月初めに急落した日経平均が一時的に3万5000円台に回復すれば、様子見すると予想していた。
JPモルガン証券の高田将成クオンツストラテジストは、CTAが9日までに日経平均先物のロングポジションの約50%を手じまったと推計する。複数のCTAの運用成績を日々追跡するSGトレンド指数は8月の最初の15日間に4.4%低下した。
高田氏によると、最近の市場の混乱で大きな損失を被ったにもかかわらず、トレンドフォロー型ファンドやマクロ型ファンドのパフォーマンスは回復し始めているという。
JPモルガンは、CTAは「試し買い」の段階と指摘。日本株の回復が持続すれば、他のマクロ・ヘッジファンド、CTA、モメンタム戦略のファンドも市場に戻ってくるとの見方を示した。
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