タイGDP、第4四半期は予想外のマイナス 利下げの可能性高まる
ロイター / 2024年2月19日 13時51分
タイ国家経済社会開発評議会(NESDC)が19日発表した2023年の国内総生産(GDP)は前年比1.9%増加と、市場予想を下回る伸びにとどまった。観光客数や個人消費の増加が追い風となったがその一部が製造業や公共支出の落ち込みに相殺された。写真はタイの首都バンコクで買い物する人々で2016年12月撮影(2024年 ロイター/Athit Perawongmetha)
Orathai Sriring Kitiphong Thaichareon
[バンコク 19日 ロイター] - タイ国家経済社会開発評議会(NESDC)が19日発表した2023年第4・四半期の国内総生産(GDP)は季節調整済みの前期比で0.6%減と、予想に反して縮小した。高水準の家計債務や中国経済減速によるリスクが高まっている。
マイナス成長は1年ぶり。市場予想は0.1%増、第3・四半期(改定値)は0.6%増だった。
前年比では1.7%増と第3・四半期(改定値)の1.4%増からやや加速したが、市場予想の2.5%増は下回った。
統計を受け、タイ中央銀行が4月10日の次回政策決定会合で利下げする可能性が高まった。
NESDCのダヌチャー長官は記者会見で、金融政策が経済を支えるべきとし、迅速な利下げが有益になるとの見方を示した。セター政権は中銀に利下げを繰り返し促してきた。
23年のGDPは前年比1.9%増加と、市場予想を下回る伸びにとどまり、22年(改定値)の2.5%増から減速した。観光客数や個人消費の増加が追い風となったが、その一部が製造業や公共支出の落ち込みに相殺された。
24年の成長率見通しは2.2─3.2%と、昨年11月時点の2.7─3.7%を下方修正した。
24年の輸出見通しも2.9%増に引き下げ、インフレ率見通しは0.9─1.9%とした。中銀の目標レンジは1─3%。
NESDCは輸出が回復すれば24年第1・四半期GDPはマイナスにならない見込みとした。
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