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イスラエルがイラン攻撃と関係筋、イスファハン上空にドローン

ロイター / 2024年4月19日 17時43分

 イスラエルのミサイルがイラン領内の拠点を直撃したと、米ABCニュースが18日遅く、米政府当局者の話として伝えた。一方、イランの国営メディアは同国中部で爆発があったと報じた。写真はイランの旗。テヘランで昨年2月撮影。提供写真(2024年 ロイター/Majid Asgaripour/WANA)

(内容を追加しました)

Humeyra Pamuk Phil Stewart Parisa Hafezi

[ワシントン/ドバイ 19日 ロイター] - イスラエルは19日、イランへの攻撃を開始した。関係筋が明らかにした。数十年にわたる代理勢力を通じた紛争が直接的な軍事衝突に発展し、中東全体に混乱が広がる恐れが強まっている。

イランのファルス通信は、中部イスファハンの空港で爆発音が聞かれたと報じたが、政府当局者はロイターに、防空システム作動による爆発音でイランに対するミサイル攻撃はないと語った。

イラン国営TVによると、3機のドローン(無人機)をイスファハン上空で確認し、防空システム発動でドローンを破壊した。防空システムが「不審な物体」を標的にしたとの陸軍司令官の発言を伝えた。

その後、イスファハンの状況は正常で、地上での爆発は起きていないと伝えている。

<「外部から攻撃受けず」>

イランの高官は匿名を条件にロイターに対し、イスラエルに責任があるかどうかに疑問を投げ、直ちに反撃する計画はないと語った。「今回の事態が海外が原因とは確認されていない。外部からの攻撃は受けておらず、攻撃というより侵入に傾いている」と語った。

国営メディアも攻撃に対する反応は抑制的。多くの公式コメントや報道ではイスラエルに言及しておらず、国営テレビは攻撃の規模について否定的なアナリストや評論家の見方を伝えている。

あるアナリストは国営テレビに対し、「イラン内部の侵入者」が飛ばした小型無人機がイスファハンの防空システムによって撃墜されたと語った。

<イスラエルから発表なく>

イスラエル側は今のところ何も発表していない。

関係者の1人はロイターに対して、米国は関与していないが、攻撃前にイスラエルから通告があったと話した。

シリアの首都ダマスカスのイラン大使館が1日、イスラエルによるとみられる空爆を受け、イランは前週末、報復としてイスラエル本土をドローンとミサイルで攻撃。イスラエルはこれへの報復を表明していた。

イランのアブドラヒアン外相は18日、国連安全保障理事会でイスラエルをけん制。ライシ大統領も19日、イランの領土が攻撃されればイスラエルに対し「厳しい対応」を取ると警告していた。

イスラエルによる攻撃の報道を受けて、アジアの株価と債券利回りが急落。安全通貨、金、原油は急騰した。北海ブレント原油先物は中東の供給が滞るとの懸念から一時4.22%上昇したが、その後は上げ幅を縮小した。MSCIアジア太平洋株価指数は一時2.6%下落し、その後は2%安。S&P500先物は1%下落した。

<核施設に被害なし>

イスファハン州にはナタンズなど複数カ所に核施設があるは、国営テレビは、核施設に被害はないと伝え、国際原子力機関(IAEA)も、イスラエルがイランに行ったとされる攻撃で核施設に被害はなかったと明らかにした。

事態を受けテヘラン、シラーズ、イスファハンの空港が閉鎖され、イラン西部の空域で数時間にわたって航空機の飛行が停止されたが、その後解除された。

在エルサレム米大使館は「十分な注意」が必要だとして、米政府職員によるエルサレム、テルアビブ広域圏、ベエルシェバ以外への移動を制限した。

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