大スターのロバート・デ・ニーロが70歳の再就職オジサンに扮する平凡な物語だが、作品を買ったフジに拍手 <土曜プレミアム マイ・インターン>(フジテレビ系)

J-CASTテレビウォッチ / 2019年10月14日 12時0分

テレビ評に映画はいらないだろう、と言うなかれ。2015年制作のハリウッド・コメディ『マイ・インターン』を大変面白く見た。リタイア後の70歳の老人・ベン(ロバート・デ・ニーロ)は、若く美しいファッション通販会社の創業社長・ジュールズ(アン・ハサウェイ)に雇われて彼女の下で働きだす。妻は亡くなって無聊をかこっていたが、再就職した会社で徐々にかつての能力を発揮し始める。
あの大スターのデ・ニーロが再就職のオジサンに扮する意外性の他に、高齢者の過去の人間力の蓄積と穏やかな人柄が会社の中でも異彩を放つ、日本でもありそうな平凡な話題が話の中心なのだ。何が驚いたといって、ハリウッド映画で描かれる企業物はエキセントリックな人物や事件が多くて、当作品のように、知的で上品だが、定年で余力がありながら社会で働く道を閉ざされた市井の人々のことはアメリカでは問題にされないと思っていたのでビックリ。
しかも、ジュールズの主夫の夫が子供の園の送り迎えで知り合った主婦と浮気してしまい、仕事も家庭も大切にしたいジュールズはCEOを外から迎えて、自分は部下になろうと悩む。ここで通常のアメ映画ならばベンとジュールスが年の離れた男と女になってしまうが、そうはならない。知能面での上流紳士らしく、年長者の知恵を発揮してベンはアドバイスするだけ。地味な映画なのにデ・ニーロの年相応の貫禄と振る舞いを買ったフジテレビに拍手である。(放送2019年10月5日21時~)

(黄蘭)

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