茂木健一郎、脳科学の立場からの「ドラッグ論」 「工夫、行動、努力が中抜きにされてしまう」

J-CASTニュース / 2019年11月19日 13時2分

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茂木健一郎さん(2016年撮影)

脳科学者の茂木健一郎さんが2019年11月19日朝のブログに、「私がドラッグを使わない理由」とのタイトルで記事を掲載した。

同記事は茂木さんがこの日の6時台に連続してツイートした内容をまとめて掲載したもの。また、ブログ内では言及はないものの、本人のツイッターでは当該の連続ツイートの前にはMDMA所持容疑で逮捕された沢尻エリカ容疑者(33)について、NHK大河ドラマ「麒麟がくる」の収録済み分の放送に賛成するツイートを行っている。

「脳の仕組みからして問題があるからだ」

「以下に書くことは、正しい、正しくないということではなくて、あくまでも私の個人的な価値観、趣味の問題なんだろうけれども、私はいわゆる『ドラッグ』はやらない」と明かした茂木さんは、続けて、

「その理由はそれが非合法だからではなく(もちろん非合法はことは市民としてはやっていけないが)脳の仕組みからして問題があるからだ」(原文ママ)

と、脳科学者としての立場から、薬物乱用は行わないとの考えを示した。この後、茂木さんは、違法薬物を使わない本来あるべき人間の学習行動と、違法薬物の脳内における薬理作用について説明。快楽物質であるドーパミンは本来、未体験のことに挑んでそれが達成された際に放出されるが、違法薬物を使うとそのプロセスが省かれてしまうとした上で、

「ドラッグを使うことで強化される行動は、つまりはそのドラッグを使うということだけで、本来その間にあるべきさまざまな工夫、行動、努力が中抜きにされてしまう。脳の回路がショートして、途中のプロセスがなくなってしまう。これがぼくがドラッグを使わないもっとも根本的な理由である」

と指摘している。

「意識の謎については貢献がない」

また、茂木さんは記事の後半では、違法薬物を使っても人類社会には何らプラスの要素が無いと説明した上で、

「世界各地に自然の中にある植物などのドラッグがあって、人々はそれを使ってトリップして、不思議な体験や世界観を報告してきたが、今までの履歴(track record)を見ると、その結果画期的に新しいこの宇宙や人間の精神に関わる理論ができたということもない。とりわけ、意識の謎については貢献がない」

と結論付けている。

茂木さんは2016年にも、「ぼく自身はドラッグはポリシーとして一切やらないけど」と同様の立場を言明しつつ、「日本のドラッグに対する断罪のやり方は、異常」「メディアも駄目。刑法でなく、公衆衛生的アプローチをすべきです」との持論をツイッターで展開。フォロワーらからは、「今までなんとなくモヤモヤ感じていたことが、茂木さんの説明でスッキリ」「茂木さんならでは、タメになる視点」といった反響があった。

(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)

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