浅草・三社祭の神輿、トラックに…氏子ら「何とか開催できた」

読売新聞 / 2020年10月19日 7時21分

トラックの荷台に載せられて浅草・雷門前を通過する神輿(18日午後、東京都台東区で)=西孝高撮影

 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて延期されていた東京・浅草の三社祭が17、18日に行われ、浅草神社の「本社神輿(みこし)」が町へと繰り出した。本来は人が担ぐ神輿をトラックに載せるなど、感染防止の工夫を凝らし、氏子たちは「何とか開催できて来年につながった」と胸をなでおろした。

 「必要最小限の祭事にとどめ、伝統をつなぎたい」。18日昼、氏子たちでつくる浅草神社奉賛会の宮本卯之助会長があいさつすると、重さ約1トンの神輿が氏子たちの手で境内からゆっくりと運び出された。

 トラックに載せられた神輿は自転車並みのスピードで約2時間かけて地元の44町会を巡った。事前にルートは明かされておらず、沿道の人出はまばら。だが、自宅近くで見守った女性(92)は「形はどうあれ、お祭りができて皆が笑顔になれた」と喜んだ。

 三社祭は例年、5月に3日間行われ、神事のほか、町会の神輿約100基が街を練り歩く「町内神輿連合 渡御 とぎょ 」や、氏子たちが本社神輿3基を担ぐ「本社神輿各町渡御」が行われる。沿道は観光客や住民らで埋め尽くされ、初夏の風物詩として親しまれてきた。

 しかし、今年はコロナで状況が一変。例年通りに行えば人の密集は避けられず、浅草神社と奉賛会は3月、祭りを10月に延期して対応を協議することにした。

 奉賛会によると、江戸時代の文献に神輿を牛車で いた「 移御 いぎょ 」の例があり、採用することにした。車輪付きの台座に載せて人が運ぶ案も出たが、速度が遅いと見物人らが集まって密になる恐れがあるため、トラックを選択。祭り期間も2日間に短縮した。

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