1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

「携帯電話料金値下げ」大手3社横並びで終了か ソフトバンクが2度でも100円も下げないワケ

J-CAST会社ウォッチ / 2021年2月19日 18時45分

写真

携帯電話料金はどこまで安くなるか?

菅義偉政権の目玉政策である携帯電話料金の値下げ競争も、ついにここまでか......。

ソフトバンクが2021年2月18日、新料金プラン「LINEMO」(ラインモ)を発表したが、新鮮みがなく、大手3社の横並びの結果に終わった。

ソフトバンクにとって今回の発表は、2度目の「後出しジャンケン」だ。ネット上では、

「2度目の後出しなら100円くらい安くしてもよさそうなのに、結局大手3社の協調値下げを崩せないのか」

と失望が広がっている。

「良いものは取り入れ、悪いものは反省する」と2度追随

ソフトバンクの公式サイトによると、新料金プランの名称は「LINEMO」(ラインモ)。オンライン専用の手続きで、3月17日からサービスを提供する。データ容量は月20GB(ギガバイト)で、1回5分までの無料通話を切り離して、当初より500円引き下げて月額2480円(税抜き、以下も同じ)にする。

これは、今年1月にKDDI(au)が発表した無料通話分を含まない月額2480円の「povo」(ポヴォ)と同じ設計で、料金も同額だ。ソフトバンクは2020年12月に新料金プラン「SoftBank on LINE」(今年3月スタート予定)を発表していた。1回5分以内の「通話かけ放題」を基本料金に含み、月額2980円とした。これは、先行して発表したNTTドコモの「ahamo」(アハモ)と同じ設計で、料金も同額だった。通信アプリのLINEと組んで提供。LINEアプリはデータフリーという点に独自性を出していた。

今回の「LINEMO」は、この昨年発表した「SoftBank on LINE」の変更だ。ただし、かけ放題つき料金も残す。つまり、最初はドコモの「ahamo」に追随して、今度はKDDI (au)の「povo」に追随したわけで、2度にわたって「後出しジャンケン」をしたことになる。

2月18日のオンライン記者会見で、新料金プランを発表したソフトバンクの寺尾洋幸常務執行役員は、この点を記者たちから突かれた。

「(設計や料金が)KDDI(au)の『povo』と同じになった。通話料金の設定も含めるとドコモの『ahamo』とも同じ額だ。『LINEMO』の差別化の要素は何か?」

と聞かれると、寺尾常務はこう答えたのだった。

「昨年12月の公表後、『LINEが使い放題なら無料通話分の料金は不要だ』という声があった。やはりLINEとのシナジー(相乗効果)になる。8600万人が毎日使うLINEを、もっと使いやすく、もっと驚きを提供する。LINEをもっと使いやすくすることが一番の差別化になる」

そして、記者の「『povo』を意識して、かなり寄せている印象だが...」という厳しい質問には、こう答えたのだった。

「お客様が求めてこられるものなら改善していくのが使命だ。良いものは取り入れて、悪いものは反省したい」

いずれにしろ、これで大手3社の携帯料金は横並びになったことになる。通話料金(1回5分以内かけ放題)を含めないKDDI(au)とソフトバンクが月額2480円と、通話料金を含めるドコモの月額2980円より500円安いが、通話料金500円を含めると、3社はまったく同じ月額2980円になるわけだ。

大手3社の横並びは他社への流出を防ぐことが目的

ネット上では、今回のソフトバンクの「LINEMO」について、こんな声があふれている。

フリーランスジャーナリストの山口健太氏は、こう指摘した。

「強みはLINEサービスとの連携で、LINEの音声通話・ビデオ通話は使い放題となっていることから、アプリ通話を多用する人は他社よりお得になる可能性があるでしょう」

ITジャーナリストの篠原修司氏も、LINEをたくさん使う人は有利だと説明する。

「LINEMOの特徴はLINEのトークや通話がギガフリーなことと、月額240円のLINEスタンププレミアム(ベーシックコース)が無料で利用できる点(スタンプ対応は今夏から)。LINEのヘビーユーザー向けのプランと言えます」

しかし、「ガッカリ感」が抱いている人が多い。それは大手3社が守りに入っているからだという。

「政府の圧力で仕方なく始まった値下げだが、結局、大手3社が横並びとなった。スマホが全人口の数に行き渡った飽和市場の今、新規獲得は見込めない。他社への流出を防ぐことが各社の利益になる。2度も後出しをしたソフトバンクが100円くらい下げてもよさそうなものだが、それをやったら大手同士の血みどろの叩き合いなる。いちおう全体的に値下げして、政府も静観するだろうから、しばらくは横並びで固定化する可能性がある」
「確かに今回のソフトバンクは、自分のところから出て行くことを防ぐ目的だけで後出したとしか思えないプランだから、その目的からすれば勝ちでも負けでもない。問題は高齢者がどれだけネット手続きで移行できるかです。各社それほど移行しないと思っているのでは。日本は家電でもクルマでも、多少高くともアフターサポートを大事にする人が多い。若者は一気に移行すると思うが、節約志向の人はたいてい格安スマホを使っていますしね」
「ドコモが衝撃的過ぎて、後追いのauとソフトバンクが同価格(通話料込み)ではインパクトがなさすぎる。後追いするなら、楽天ぐらいの1000円安い価格で勝負してほしかった」
「なぜauとSBはいつもdocomoの後出しジャンケンで、しかも僅差で勝ちました!みたいなプランしか出してこないのか。どうせ後出しするのなら完全勝利!のプランを出してほしいのに」
「ソフトバンクはauのパクリで何の新味もない。LINEはカウントフリーというが、そもそもLINEはたいしてデータを消費しないし、通信料を取られていないのだから付加価値にならない」

「ソフトバンクは後出しの後出しジャンケンで負けた」

ソフトバンクに対しては、冷めた見方が多かった。

「後出しの後出しジャンケンで負けたと思う。ドコモは家族割のカウントに入れるのにソフトバンクはなし、auは色々なオプション検討しますというのにソフトバンクはなし。ソフトバンクユーザーだが、子供たちは今まで通り大容量のメリハリプランで、親は20GBあれば十分なのでLINEMOと考えたけど、家族割がカウントされなかったらドコモのほうが安い。ガッカリだ」
「10数年前、ソフトバンクがボーダフォンを買収して携帯電話業界に参入した時、通話料無料という当時どこもやらなかった革命的なサービスがすごくインパクトがあった。今こそその時くらいのインパクトあるサービスを出して欲しい」
「ahamo(アハモ)にpovo(ポヴォ)にLINEMO(ラインモ)...。結局、3社そろって響きも似たり寄ったり、没個性で面白みに欠けるね。値下げはしつつも手堅く守りの姿勢が見え隠れ。その点、楽天の尖った攻勢スタイルは、良くも悪くも新参にして挑戦者的な新時代を切り開こうとする小気味良さが感じられて、いささか頼もしい」

また、各社のプラン使い方として、こんなコスパを上げる方法をアドバイスする人もいる。

「今回の4キャリアの新プランではソフトバンクは空気、softbank air と揶揄されていた。ネット上で好評なのは楽天のデータ、通話使い放題2980円。そして、楽天エリア外ではsim2枚を差し、携帯に楽天とauの『povo』のsimを入れて使用するのが、コスパが良いと言われている。これで通話し放題、データ20GB(使い切った後は1M使い放題)で2480円となる。ソフトバンクはここを狙ったと思われる。つまり、データ20GB 2480円ならauの代わりに使ってもらえるからだ。ソフトバンクは完全に守りに入った。自分から何かを仕掛けることはなく、相手の状況を見てそれが美味しそうなら真似る。ヤフープレミアムも付けないと言っているが、今後の状況次第だろう。通話が無料に近い状況で使用できるならLINEは使われなくなる。ソフトバンクは買収したLINEにこだわるが疑問だな」

(福田和郎)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング