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プラレールで「東京の過密ダイヤ」再現 トラブル続発も「楽しい!」...48分間の舞台裏を聞く

J-CASTニュース / 2021年11月6日 20時0分

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プラレールで東京の鉄道を再現する(画像はすべて天通団提供)

東京を走る鉄道の過密ダイヤをプラレールで再現する――こんな大がかりなイベントに挑むサークルがある。いざ走らせてみると珍事が続出するのだが、それも含めた「面白さ」がある。サークルのメンバーに舞台裏を聞いてみた。

過密ダイヤを手動で制御

このサークルは「天通団」という。2020年からプラレールを持ち寄って走らせる「運転会」を始め、その様子を動画サイトに投稿している。京急電鉄・東武北千住駅・相鉄JR直通線と湘南新宿ラインを運転会の舞台に選んできた。

鉄道の配線をプラレールのレイアウトで再現し、そこに実際のダイヤに従って初電から終電まで列車を走らせるイベントだが、複雑な配線を再現した上で過密ダイヤで列車を運転するために珍事も多発する。

その様子が特に視聴者の笑いを誘ったのが2021年8月9日に公開した「相鉄直通&湘南新宿運転会」だ。新宿から大船にかけての線路を敷設した上で列車を運転させるのだが、このエリアは相鉄直通・湘南新宿ライン・横須賀線・埼京線が行き交う複雑なダイヤである。

実際の鉄道では、コンピューターによる自動制御で運行管理しているが、プラレールではすべて人力のため、「ポイント転換が追いつかない」「設定にない列車が走ってくる」といった事態が発生する。たとえば、列車の追突(実際なら大事故)や本来りんかい線に進入しない湘南新宿ラインの列車がりんかい線の線路へ行ってしまったり、すでに引退したはずの埼京線の205系電車が相鉄線に入ってしまったりすることがある。こうした想定外の事件もイベントのテンションを高めていたようだ。

ダイヤ運転の面白さは?

人力でダイヤ通りの運転を行う場合、駅ごとにポイント転換と発車指示を出す担当者がいて、時刻表を確認しながら走らせる。実際の鉄道でもコンピューターが普及するまで使われていた原始的な手法だ。

運行を担当したサークルメンバーの感想はどうだろうか。J-CASTニュースが10月下旬に取材すると、最も難しい新宿駅を担当した団長のじょーがさきABCさんは「めちゃくちゃ疲れます! でも楽しい!!」という。

「走ってくる列車と紙の時刻表、時計の3つを見比べながら、次の列車の到着時刻や出発時刻、入線番線を確認して、ストップレールやポイント操作して、遅れてきた列車はどうするのか考えて、列車を遅らせてしまったら隣の駅担当に声掛けをして......ってのを約48分間夢中でやり続けました。脳みそと手が動きっぱなしで、終電を出した後は不思議な達成感と疲労感に浸れました(笑)
あと、撮った動画を後日に見返すのも楽しいです。ダイヤ通りに綺麗に走っている様子もあれば、トラブル対応に追われてあたふたしている様子もあって、運転会の思い出に浸れます(笑)。『新宿駅』や『蛇窪信号所』(湘南新宿ラインと横須賀線の分岐点)、『大船駅』あたりをたくさんの列車が行き来する風景を表現できて大満足です!」

線路のレイアウトを設計し、JR直通線と相鉄が接続する西谷駅を担当したなまこさんはこう振り返る。

「自分が設計した通りにレイアウトが出来ていくのは責任重大ではありますが、とても面白いです。ダイヤ運転のダイヤ設計も担当しましたが、こちらも計画通りに列車が走って待避や接続を行えると感動します。設計は準備がメインになるので大変ではありますが、形になるとやってよかったなと思います。ダイヤ運転では西谷駅を担当しましたが、隣の駅が企画代表担当だったこともあり、比較的平和なダイヤ運転でした」

その企画担当代表で、相鉄二俣川駅を担当したがしみやさんは、実際の鉄道さながらの臨場感があったと振り返った。

「別々の方向からタイミングよく列車が到着して接続をする光景が実物とそっくりで特に感動しました。これまでの運転会でも、同じように2つの列車が揃って到着したり、列車の追い越しが予定通り行われたり、車庫から出てくる列車が他の列車を邪魔しないようタイミングよく出てきたりといった、ダイヤの美しさや緻密さが感じられる光景が表現できるのが醍醐味だと思っています。
一方で必ずしもダイヤ通りにならない場面もあります。列車が遅れれば発車の順序を変えたり、追い越しを行う駅の変更、折返し列車の変更など速やかな判断を迫られます。運行中に車両の電池が消耗して走りが鈍くなった場面もあり、車両交換をするために予備の車両を車庫から臨時に回送するような場面もありました。このような予定外の出来事への対応も、ダイヤ運転の面白いところだと考えています」

プラレールも大人の趣味に

天通団の特徴は「プラレールサークル」であることだ。鉄道模型で一般的なNゲージではなく、本来は子ども向け玩具だったプラレールでのダイヤ運転を始めた理由については、じょーがさきABCさんが大学時代にもプラレールを続けていたことがきっかけだという。

「私が1年生だった時(2010年)、日頃の活動からNゲージ派の先輩に私のプラレールに対する熱量が認められ、学祭の鉄研展示にて実験的にプラレールのレイアウト展示が実現しました。来場者や鉄研内からの評判が良かったことから、翌年以降もプラレールの展示が継続され、鉄研内でもプラレールをやりたいという会員が増えていきました。その仲間たちと学祭等で『駅や路線を表現したプラレールレイアウト』を作ってきたのが天通団の概念のプロトタイプとも言えます」

また、「近年の大学鉄研での学祭展示ではプラレールを展示する団体も増えています」とのこと。プラレールも大人の鉄道趣味として定着しつつあるようだ。

(J-CASTニュース編集部 大宮高史)

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