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小林製薬「紅麹」供給先52社、内訳非公表で広がる混乱 日清・どん兵衛は「ベニコウジ色素」表示で「もらい事故」

J-CASTニュース / 2024年3月25日 18時58分

写真

日清食品の「どん兵衛」商品

「紅麹」が含まれた小林製薬のサプリメント商品の利用者に健康被害が出ている問題で、カップ麺などにも「ベニコウジ色素」などと表示されていたと、X上で不安を訴える声が相次いでいる。

そばやうどんなどがある「どん兵衛」の表示も、X上で写真が投稿されて大きな話題になった。製造元の日清食品では、「小林製薬の紅麹原料は一切使用していません」と取材に明らかにした。問題の紅麹は52社に提供されたことが明らかになっているが、小林製薬は具体的な供給先を公表していない。原材料名に「ベニコウジ色素」が表示されている食品は多く、メーカーは対応を迫られそうだ。

小林製薬の紅麹は52社に供給 宝酒造や紀文食品が自主回収

「悪玉コレステロールを下げる」。報道によると、問題になった小林製薬の「紅麴コレステヘルプ」は、機能性表示食品としてこううたって2021年4月に発売され、24年2月末までに約110万袋が販売された。

紅麴とは、米などで紅麹菌を繁殖・発酵させたもので、赤っぽい色をしている。これを使ったサプリメント3商品について、小林製薬(大阪市)は24年3月22日、腎臓の疾患などが発症したとの報告を受けたと発表した。紅麹の成分分析を行ったところ、一部に意図しない成分が含まれている可能性が分かったとした。成分の特定や腎疾患との関係判明には至っていないものの、健康被害を防ぐため、商品の使用中止を呼びかけ、約30万袋の自主回収に踏み切った。

会見を受けた報道によると、意図しない成分とは、カビから生成されたともみられるという。これらの商品の利用者13人にむくみ、倦怠感、尿の色が濃くなるなどの症状が出て、うち6人が一時入院するなどした。2人は、人工透析が一時必要になったという。25日の発表では、入院がさらに20人増えた。

小林製薬は、24日になって、16年から商社や食品メーカーなど52社に紅麴を供給したと報道各社に説明している。自社製品への使用は約2割で、約8割は他社に原料販売していたという。宝酒造は、小林製薬の紅麹を着色料に使っていたスパークリング日本酒の自主回収を発表し、紀文食品も、イカの塩辛に使っていたとして自主回収に踏み切った。

そんな中で、カップ麺の「どん兵衛」にも、「ベニコウジ色素」との表示があったとX上で写真が投稿され、拡散して不安が広がっている。

日清食品「小林製薬の紅麹原料は一切使用していません」

「家に大量にあるどん兵衛どうしよう」「腎機能確認せねば」「不安しかないですね...」といった声が漏れたほか、「サプリみたいに高濃度でなければ大丈夫じゃない?」との指摘もあった。

日清食品ホールディングスの広報部は3月25日、J-CASTニュースの取材に対し、次のように回答した。

「どん兵衛を含む弊社の商品に、健康被害が生じている小林製薬の紅麹原料は一切使用していません」

また、同じカップ麺では、どん兵衛とともに人気がある「赤いきつね」などにも「ベニコウジ色素」との表示があったと、X上で指摘が出た。

「赤いきつね」製造元の東洋水産は25日、取材に対し、「小林製薬様とは、直接の取引はございません」とCSR広報部が答えた。商品の詳細については、調査中だとしている。

ところで、ネット上では他にも、パスタソースなどに紅麹が使われていた、といった報告が次々に出ている。一体、どれだけの商品に使われているのだろうか。

記者が25日、コンビニ店舗に行き、紅麹が着色料などとして使われている商品を調べた。

すると、カニ風味かまぼこの原材料名に「紅麹」とあったほか、お菓子のグミやチョコに着色料として「紅麹」、クッキーに「ベニコウジ色素」との表示があった。これらが小林製薬の提供かは、分からなかったが、紅麹は、広く様々な食品に使われていた。今後は、消費者から各メーカーに説明が求められる事態になることもありえそうだ。

なお、小林製薬の広報・IR部は25日、取材に対し、「紅麹をどこに提供したかについては、取り引き先様に関わることになりますので、非開示とさせていただきます。取り引き先様に弊社から連絡して、ご対応していただくことになります」と説明した。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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