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スキマバイト、フリマ副業に使うプラットフォームサービス人気は? そもそも儲かる?リスクは?専門家に聞いた

J-CASTニュース / 2024年5月9日 19時20分

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パソコンとスマホを使って副業を

「フリマ・ネットオークション」に「スキマバイト」と、パソコンやスマホで気軽にできる副業を始める人が増えている。

モバイル専門の市場調査を行うMMD研究所(運営元はMMDLabo、東京都港区)は2024年4月17日、デジタルの本人確認サービスを展開するTRUSTDOCK(東京都中央区)と共同で行なった調査「副業におけるプラットフォームサービスの利用に関する調査」を発表した。

それによると、副業をする人の3割以上がプラットフォームサービスを利用して稼いでいるという。いったい、どんな仕事か。リスクはないのか。担当者に聞いた。

トラブル経験者も3割以上、「本人確認」が必要だが...

MMD研究所とTRUSTDOCKの共同調査(2024年4月4日~9日)は、全国の20歳~69歳の男女2万人が対象。予備調査で副業経験の有無などを聞いた後、本調査では副業にプラットフォームサービスをメインで利用した500人に詳しく聞いた。

全員に副業経験の有無を聞くと、16.8%が「副業経験がある」と答えた。副業経験者のうち、プラットフォームサービスを利用した経験があるのは34.6%だった。

その経験者959人に利用サービスを聞くと、「フリマ・ネットオークション」(53.9%)が最も多い。次いで「スキマバイト」(35.2%)、「スキルシェア・クラウドソーシング」(25.4%)、「スキルシェア・クラウドソーシング」(25.4%)、「ハンドメイド売買」(14.8%)と続いた【図表1】。

こうした副業を、ビジネスとして成功させるには、さまざまな工夫が必要だ。

プラットフォームサービスを利用した副業をメインで行ったことがあると回答した500人を対象に、工夫した点を聞くと(複数回答可)、「取引完了までの速さ」(30.4%)が最も多い。次いで「安心・安全性の保証(本人確認、身分証の提示など)」(27.4%)、「提供するモノやサービスの内容(説明文含む)」(27.2%)と続いた【図表2】。

一方、こうした商取引にはトラブルがつきものだ。500人にトラブル経験を聞くと、165人(33.0%)が「経験した」と答えた。

【図表3】が、トラブルの内容だ(複数回答可)。「取引相手とのやり取りでトラブルがあった」(52.7%)が最も多い。次いで「サービスを提供した相手からクレームや低評価を付けられた」(32.1%)、「仕事の内容が想定と異なった」(21.2%)となった。

なかには、「副業詐欺(悪質な副業の紹介)の被害にあった」(11.5%)、「個人情報が悪用された」(9.7%)といった深刻なケースもあった。

深刻な被害にあわないためにも、相手の本人確認が必要だが、どういう方法で確認しているのか。

これに関しては、本人確認を行った人は64.0%だったが、本人確認に利用した身分証明書を聞くと(複数回答可)、「運転免許証」(60.0%)が最も多い。次いで「マイナンバーカード」(39.7%)、「健康保険証」(13.4%)、「運転経歴証明書」(10.6%)となった【図表4】。

「安心・安全な取引」というアピールが重要

プラットフォームサービスを副業に上手に活用するにはどうしたらよいだろうか。J‐CASTニュースBiz編集部は、調査を行なったMMD研究所とTRUSTDOCKの担当者に話を聞いた。

――副業経験者のうちプラットフォームサービスを利用している人が約3割(34.6%)という数字は、やはり多いでしょうか。しかも、フリマ・ネットオークションの利用者がダントツに多いですね。結構、収入があるものなのでしょうか。

MMD研究所の担当者 プラットフォームサービスを利用した副業経験については、思ったより多く、市場が拡大していることがうかがえます。

フリマの利用経験の多いのは、副業としてだけではなく、不用品の処分や欲しいものを安く買うために気軽に使用できるサービスとして、利用開始のハードルが低いことが一番の理由に挙げられます。収入については、ユーザーの使用状況によって差があり、目標とする金額が異なるかと思いますので言及できかねます。

――プラットフォームサービス利用の副業の際に工夫した点を調べたことが、素晴らしいです。この結果を踏まえて、副業を始める場合の注意点やアドバイスはありますか。

MMD研究所の担当者 工夫した点の上位に、「取引完了までのスピード」や「説明文まで含めた、提供するモノやサービス内容」、そして「安全性の保証」が入っていることが注目されます。

ユーザー同士の直接取引が多くなってくることから、本人確認や認証済であることを表示するなど、「安心・安全な取引を心掛けています」という意思表示が、トラブル抑制や仕事を円滑に進めるポイントになってくるかと思います。

「本人確認」するかどうか、ライバルの動きもチェック

――なるほど。ところで3割(33%)の人がトラブルを経験しています。この数字は多いですか、少ないですか。ズバリ、トラブル防止には何が一番重要でしょうか。これから始める人にアドバイスをお願いします。

TRUSTDOCKの担当者 トラブル経験3割については、トラブルにもさまざまなレベルがあり、一概に多いとも少ないとも言いにくいと捉えています。

内容をみると、「取引相手とのやり取りでトラブルがあった」が53%、次いで「サービスを提供した相手からクレームや低評価を付けられた」が32%と、主にコミュニケーションが上手く取れていないケースが多い傾向でした。

副業経験者は17%と、まだ多いとは言えない状況のなか、副業する側も利用する側も、まだ不慣れであることがコミュニケーションのトラブルにつながっている一つの要因ではないかと考えています。

今後、副業が増えることで全体的な経験値やレベルが向上しトラブルが減っていく可能性はあると思います。トラブル防止のためには、「工夫した点」の上位ある「取引完了までの速さ」「安心、安全性の保証」「提供するモノやサービスの内容」と合わせて、継続的に工夫をしながら副業を続けることが重要かと思います。

――トラブル防止に関して、「本人確認」を行なっていない人が3割近くいます。やはり、本人確認はしたほうがいいでしょうか。また、その方法は何がベストですか。

TRUSTDOCKの担当者 副業における本人確認は、必ずしも全てのサービスや利用者で行う必要があるわけではないと考えています。まず古物営業法などの業法、また、車を利用する場合は運転免許証、そしてモノによっては18歳以上であるかなど年齢確認のルールがある場合は必ず本人確認をする必要があります。

さらに、サービスによっては金銭や高額商品のやり取り、ダイレクトでできるコミュニケーションなどリスクに応じて本人確認をするケースもあります。

法規制がない場合は、サービス事業者側で方針を決めています。ライトな副業であれば本人確認がなくても行えますが、他の副業者(ライバル)が本人確認をしている場合、自分よりもライバルのほうが「信頼性が高い」として選ばれる可能性はあるかと思います。

スキマバイトアプリには、事前の確認が大切

――つまり、競争相手のことも考える必要があるわけですね。

TRUSTDOCKの担当者 そのとおりです。本人確認の方法については、副業プラットフォームのルールに沿って行う必要がありますが、健康保険証、運転免許証のマイナンバーカードの一本化を考慮すると、副業する人はマイナンバーカードを持ったほうがいいと思います。

確定申告の際、「e-Tax」(国税庁が運営する申告・申請・納税に係るオンラインサービスの愛称)が使えるなどのメリットもあるかと思います。

――フリマの次に多い「副業」が、スキマバイトです。「面接ナシ、すぐ働けてすぐお金がもらえ、お金はその日にゲット」という触れ込みのスキマバイトアプリが出回っています。
非常に手軽で便利そうですが、こういう点に気をつけたほうがいいという注意点はないでしょうか。

TRUSTDOCKの担当者 経験したトラブルのなかに、「仕事の内容、勤務日時、給与が想定と異なった」と回答した人がかなりいました。これは、スキマバイトのトラブルと思われます。

スキマバイトアプリで事前にやり取りが可能であれば、上記のポイントをしっかりと確認する、もしレビュー機能があれば、そのスキマバイトにそういったレビューがされていないか、事前に確認したほうがいいかと思います。

(J‐CASTニュースBiz編集部 福田和郎)

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