文末の「。」が怖い!「マルハラ」は本当にある? 20代2割「威圧感アリ」の調査結果に...担当者は「ない」と言い切る理由
J-CASTニュース / 2024年5月10日 19時14分
![文末の「。」が怖い!「マルハラ」は本当にある? 20代2割「威圧感アリ」の調査結果に...担当者は「ない」と言い切る理由](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/jcast/20240510jcast20242483394_0-small.jpg)
LINEの「。」を見て悩む女性
目上の人から届くLINEなどの文末が「。」だと、威圧感がある?
マルハラが話題になっているが、インターネットで成果報酬型広告事業を展開しているフォーイット(東京都渋谷区)が5月8日、「マルハラ」と呼ばれる現象に関する調査結果を発表した。
それによると、20代では約2割が「威圧感」を覚える、「怒っている」と感じる人も約1割いることがわかった。「マルハラ」は本当にあるのか? 調査担当者に聞いた。
俵万智さんの「X」投稿で話題...絶妙なマルハラ短歌
マルハラとは「マルハラスメント」の略称で、LINEなどで目上の人から受け取ったメッセージが句点(。)で終わっていると、若者が威圧感や冷たさを感じて恐怖を抱く、というもの。
2024年4月6日に産経新聞が「文末の句点に恐怖心...若者が感じる「マルハラスメント」 SNS時代の対処法は」という記事を報じて広まったとされる。
同2月8日には歌人の俵万智さんが「X」にマルハラについての短歌をこう投稿して話題になった。
《句点を打つのも、おばさん構文と聞いて...この一首をそっと置いておきますね~ 優しさにひとつ気がつく ×でなく○で必ず終わる日本語》
フォーイットの調査(2024年3月28日)は、20歳~69歳の男女500人が対象だ。
句点終わりの文章をどう感じるかに対して、「丁寧さ」「威圧感」「距離感」「怒っている」「あまり気にしたことはない」の5つの選択肢を用意。複数回答可としたが、「あまり気にしたことはない」を選択した場合だけは単一回答とした。
調査の結果、全体では回答数が最も多かったのは「あまり気にしたことはない」(64.8%)で、6割以上を占めた。次に多いのが「丁寧さ」(24.6%)で、以降は「威圧感」(9.0%)、「距離感」(6.0%)、「怒っている」(3.6%)と続いた【図表1】。
句点終わりの文章をいわゆる「マルハラ」として、ネガティブに受け止めてしまうユーザーが1割近くいる結果となった。
年代別にみると、60代の約8割(79.0%)が「あまり気にしたことはない」と回答した一方、20代は53.0%、30代は59.0%と若い年代ほど多少気になる傾向を示した【図表2】。
感じ方については「丁寧さ」が全年代で最も多いが、20代では「威圧感」を挙げる人が18.0%いるなど、若い世代ほど「威圧感」「距離感」「怒っている」とネガティブにとらえる人が多くなり、世代間でギャップが生じる結果となった。
この結果について、フォーイットはこう結んでいる。
「現在、企業のコンプライアンスの徹底が図られ、ハラスメントの防止に力を入れている企業も増えつつある。しかし、マルハラの場合はパワハラやセクハラとは違って、言動そのものに問題があるわけではなく、現状では対策が難しいと言わざるを得ないかもしれない。ただ、異なる背景・価値観を持つ人がいることを理解し、お互いに尊重し合うことが必要不可欠だといえるだろう」
親近感あるツールの超短文だから、「。」が気になる
J‐CASTニュースBiz編集部は、調査を行なったフォーイットの担当者の話を聞いた。
――この調査を行なった目的は何でしょうか。
担当者 マルハラスメントが最近話題になっていますが、本当にあるのだろうか、実態はどうなのだろうかと調べてみたくなりました。
――その結果は、ズバリどう思いますか。マルハラはあるのでしょうか、ないのでしょうか。
担当者 あくまで個人の考えになりますが、どちらかというと「ない」と思います。普段のコミュニケーションのかかわり方の問題だと思いました。
――「ない」と思う理由は何ですか。
担当者 実際、全体の結果では「あまり気にしたことがない」という人が約65%もいます。また、個別の感じ方の問いでも、文末が「。」で終わる文章を受け取った時にどう感じますかと聞いても、圧倒的に多くの人が「丁寧さ」と答えています。
――しかし、年代別の結果をみると、20代では「威圧感」と答えた人が18%もいましたよ。
担当者 20代では「威圧感」や「距離感」といったネガティブな感じ方をする人が一定数いることは確かです。しかし、それはLINEとかチャットとか、もともと距離が近いツールを使ううえ、極めて短い文章に限って質問しているからだと思われます。
アンケートの質問は「先輩や目上の人からチャットなどのメッセージで、文末が『。』で終わる文章を受け取った時にどう感じますか」と聞いています。
普段から価値観を認め合えば、「。」の有無は全く関係ない
――なるほど、もともと親近感のあるツールなのに、『。』止めされると、若い人は距離感を覚えてしまうというわけですね。私は70代半ばの団塊世代で、仕事上、若い同僚にメールを送ることがあり、「。」を使っていいのかどうか、気になっていました。
担当者 メールは全く問題ないでしょう。チャットでも、今まで「!」(ビックリマーク)で終わっていたのに、意識的に「。」を使ったりすると、警戒されたりするかもしせんが、自然体で付き合えばいいと思います。
ちなみに今回の調査が、ほかのニュースサイトでも紹介され、コメント欄に「『。』はうるさい」とか「マルハラ、うざい」といったネガティブな意見が散見されました。
しかし、お互いが価値観を認め合い、普段からコミュニケーションを交わしていれば、「。」を使おうが、使うまいが、全く関係ないと思います。
(J‐CASTニュースBiz編集部 福田和郎)
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