日テレに続いて小学館も...芦原妃名子さんは「難しい」 「セクシー田中さん」報告書が波紋
J-CASTニュース / 2024年6月4日 18時53分
小学館(写真:アフロ)
漫画「セクシー田中さん」の作者・芦原妃名子さんが2024年1月に死去したことをめぐり、漫画の出版元である小学館が6月3日、特別調査委員会による報告書を公開した。この報告書に登場する芦原さんを指したある表現が、SNS上で波紋を呼んでいる。
同作は23年10~12月に日本テレビ系でドラマ化された。芦原さんはその際、ドラマ制作側と折り合いがつかず、最終2話分の脚本を手がけていた。日本テレビは24年5月29日に報告書を公開している。
日テレ報告書でも「難しい人」表記が批判されていた
ドラマ放送後の23年12月末、第8話までの脚本を担当していた脚本家の相沢友子さんがインスタグラムで「最後は脚本も書きたいという原作者たっての要望があり、過去に経験したことのない事態で困惑しましたが、残念ながら急きょ協力という形で携わることとなりました」などと言及。 芦原さんは24年1月26日にブログで、2話分の脚本を担当するに至るまでの経緯として、ドラマ化にあたっての条件などをめぐる制作側とのやり取りを説明した。その後、ブログ記事は削除され、同29日に芦原さんの死去が報じられた。
日本テレビの報告書では、同社の担当者は、小学館の担当者から芦原さんについて「『難しい人』(こだわりが強い人)」と聞いていたとしている。芦原さんを「『難しい人』(こだわりが強い人)」「『難しい』作家」などとする表現は注釈含めて7回程度登場する。SNSでは、この表現が「失礼だ」として波紋を呼んでいた。
6月3日に公開された小学館の報告書でも、同様の表現が見られる。
小学館の報告書での「難しい作家」表現は1か所のみ
日本テレビからのドラマ化の提案を受けた最初の面談で、小学館の担当者は次のように伝えたと記載されている。
「芦原氏が自分の作品を大切にする方であり、作品の世界観を守るために細かな指示をする所謂『難しい作家』であるから、原作に忠実で原作を大事にする脚本家でないと難しいと伝えた」
小学館の報告書では、芦原さんを「難しい作家」と表現しているのはこの1か所のみだ。
なお、日本テレビの担当者はこの発言に対して、「原作が大好きで、すごく面白いからドラマ化したいと述べ、当然、原作に忠実にするとのことであった」といった反応だったという。しかし、特別調査委員会による質問に対しては、「当然、原作に忠実にする」といった発言はしていないと回答している。
作家を守るはずの小学館が「難しい作家」呼ばわり、SNSの反応は
小学館の報告書で芦原さんを「所謂『難しい作家』」と表現したことに、Xでは
「双方原作者を『難しい作家』呼ばわりしてんの胸が痛むな」
「難しい作家...という呼び方が小学館から出ていたのが心底がっかりした」
「自分の作品を大切にし、作品の世界観を守る人を『難しい作家』だって やっっっばいな。まじで作家の才能も作品も駒としか思ってないのな。。。。」
といった意見が上がった。
一方で、所謂と付けた上にカギカッコでくくっていることから、小学館側が芦原さんを「難しい作家」と考えていたわけではないとして、次のような意見も寄せられた。
「取引相手との交渉を円滑に進めるために日テレ側に寄り添った表現として『難しい人』と形容した可能性がある。悪口みたいだけどその場と相手に合わせた表現を使い分けするのは普通にある。それを本人には言わないことは大前提で」
「『所謂「難しい作家」』って日テレに対する皮肉な気がする」
「日テレ側が『難しい作家』といったのはただの愚痴だけど、小学館側は(あなた達からみれば)『難しい作家』ですが覚悟はありますか?とハードル示しただけじゃない?」
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