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雲仙・普賢岳の犠牲で「メディアの人災」言及せず→コミュニティノートで指摘 X書き込み削除の日テレに批判、原因は操作ミス?

J-CASTニュース / 2024年6月6日 12時0分

写真

日本テレビ

Xの投稿に対して背景情報を追加する「コミュニティノート」への対応をめぐり、日本テレビを批判する声が出ている。43人の死者・行方不明者が出た雲仙・普賢岳(長崎県)の1991年の大火砕流について日テレ運営のアカウントがポストしたところ、コミュニティノートがついたが、特段の説明もなくポストが削除され、大火砕流について伝えるポストが改めて投稿されたためだ。

日本テレビの広報部は、「担当者が自分のコメントだけを削除するつもりで投稿を削除してしまったのは事実」と説明。投稿内容を編集しようとしてポスト自体を削除した、という説明のようだ。そのうえで「事実に誤りがないのに投稿を削除するような対応をしないよう、徹底してまいります」とコメントした。

報道関係者から犠牲者を多く出した雲仙・普賢岳の大火砕流について投稿

問題となっているのは、災害から丸33年となる6月3日、現地の写真2枚とともに次のように伝えた投稿だ。

「1991年6月3日に長崎・雲仙普賢岳で大火砕流が発生、報道関係者や警察、消防、海外の火山学者など多くの人が犠牲となりました。
長野・御嶽山の噴火からもまもなく10年です。火山噴火はいまだに完全に予知することはできません」

43人の中には多くの報道関係者も含まれるが、報道関係者への批判は根強い。当時、島原市の災害対策本部は避難勧告区域からの撤退を求めたが、区域内には火砕流を正面から撮影できる「定点」と呼ばれる撮影ポイントがあり、多くの報道関係者は避難勧告区域内で撮影を続行。さらに、一部の報道関係者は非難で空き家になった住宅に侵入し、勝手に電気を使用していた。その結果、消防団や警察は警備の強化を余儀なくされた。そんな中で襲った火砕流は、報道関係者以外にも、消防団や警察、取材スタッフを乗せたタクシー運転手らを飲み込んだ。内閣府の報告書には、取材活動の中で犠牲となったのは「新聞・出版関係6人、放送関係10人、そして取材スタッフを乗せたタクシーの運転手4人、あわせて20人」とある。

「マスメディアによる人災とも言える事故である点」を補足

そらジローのXでは、こうした背景が記載されていなかった。そのため、「コミュニティノート」で、「避難勧告を無視したマスメディアによる人災とも言える事故である点を、重大な背景として補足します」として、当時の報道関係者の行動についての情報が補足された。

また、Xユーザーからは「報道関係者や警察、消防、海外の火山学者など多くの人が犠牲となりました」との表現が、報道機関からの発信にも関わらず「他人事」だとする批判も出た。その後、このポストは削除された。これにXでは、コミュニティノートでの指摘が原因で削除したと受け止める声が相次いだ。

さらにその数時間後、遺族らが被災地で追悼したことを伝えるニュースを紹介するポストが投稿された。この投稿は5日夜現在まで削除されていない。なお、この投稿にもコミュニティノートで同様の指摘がついている。

「事実に誤りがないのに投稿を削除するような対応をしないよう、徹底」

日本テレビの広報部は6月5日、J-CASTニュースの取材に、「担当者が自分のコメントだけを削除するつもりで投稿を削除してしまったのは事実です」と説明。文意は必ずしも明らかではないが、投稿内容の一部を編集しようとして、投稿自体を削除したという趣旨のようだ。その上で「今後は、事実に誤りがないのに投稿を削除するような対応をしないよう、徹底してまいります」とした。

改めて投稿されたポストは、日本テレビのニュースサイトに掲載された見出しとリンクがついている。このポストは現在も表示されており、「システムからの自動投稿で、担当者が再投稿したものではありません」という。

日テレの回答では「誤解を招くような対応でお騒がせしたことをお詫び申し上げます」と謝罪している。

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