仕事よりも私生活重視な風潮のいまこそ 仕事の成果アピール、セルフプロモーションを会社へ
J-CASTニュース / 2024年6月15日 12時0分
![仕事よりも私生活重視な風潮のいまこそ 仕事の成果アピール、セルフプロモーションを会社へ](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/jcast/20240615jcast20242485764_0-small.jpg)
仕事のやりがいより、私生活を重視したい?
18歳~24歳の「Z世代」を対象にした意識調査で賃金が下がったとしても週休3日にしたい、仕事のやりがいより、私生活を重視したいと回答した人が半数超という結果が出ています。
ただ、こうした価値観はZ世代に限られるものではない。コロナを経て、すべての世代の価値観に変化してしまったようです。
管理職からよく聞かれる悩み「会議や朝礼を再開できない」
すべての世代が対象となる調査でも、私生活を重視する傾向が顕著になっています。私生活の重要視を阻むことは避けたい、極力減らしいとの価値観が仕事する立場の主流になりつつあります。
結果として、会議とか朝礼のような取り組みは再開できない、との悩みを管理職から聞くことが増えてきました。
あるシステム系商社の営業部長に話を聞いたところ、コロナで営業部門は朝礼を廃止。それにより、出社せずにクライアントへの直行、直帰が定着。業務報告もオンラインとSFAを活用することで簡潔する状況になっていました。
ただ、アフターコロナで出社を義務化。朝礼は復活させたいと営業部長は考えて、現場に意見を求めました。
すると、現場の営業担当からはクレームというよりは
「朝礼が必要な理由を合理的に説明してください」
と質問が出ました。
「前からやっているから」とか「ただ、やりたいから」といった感情的、前例主義的な回答では許されそうにない状況であったそうです。
その営業部長は「方針」として、押し通そうと考えていたので、的確な回答の準備がないため、必死で理由を考えている最中とのこと。企業は社員が説明を求める裏で、望んでいるワークスタイルについて前向きに考える必要があることを痛感させられる話ですね。
重要なことは、企業の価値向上(収益の最大化)と社員のとっての必要性の観点から、ムダな仕事は増やさない。新たに取り組むべきことがあれば、同意を得る必要があると考えるべきでしょう。
自らの経験や強み、成果を適切にアピール!
ただ、自分が稼げる立場を目指すなら、世の中の動きに便乗していればいいのでしょうか?
自分のことを会社の上司や経営陣に知ってもらい、自身のレベルアップ機会を増やしていきたいのであれば、会議や朝礼が減ってしまった分で接点が減った機会を補うような工夫を自ら仕掛け=セルフプロモーションを行ってみてはどうでしょうか?
セルフプロモーションとは、自らの経験や強み、成果などを周囲に対して適切にアピールし、伝えることです。
職場での接触機会が少なくなることで、いい仕事をしていてもセルフプロモーションを意識的に行わないばかりに、周囲から正当な評価を受けていないケースは少なくありません。
もちろん、周囲から反感を買わないようにスマートさは重要。機会が少なった全体での集まる機会に比べて、1on1と呼ばれる1対1の面談機会が増える傾向にあります。
こうした機会に、仕事で見いだせた成果や取引先からいただいた内容を伝える。あるいは、一緒に仕事に関わった関係者へのポジティブなコメントをする。このような報告・共有を行うために、毎日の仕事の成果等を記録しておくようにしてください。
【筆者プロフィール】
高城 幸司(たかぎ・こうじ):株式会社セレブレイン代表取締役社長。1964年生まれ。リクルートに入社し、通信・ネット関連の営業で6年間トップセールス賞を受賞。その後、日本初の独立起業専門誌「アントレ」を創刊、編集長を務める。2005年に「マネジメント強化を支援する企業」セレブレインの代表取締役社長に就任。近著に『ダメ部下を再生させる上司の技術』(マガジンハウス)、『稼げる人、稼げない人』(PHP新書)。
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