プーチン氏きょう北朝鮮を訪問、あす金正恩氏と会談へ…「西側の統制受けない貿易体制発展させる」

プーチン露大統領＝ロイター

　ロシアと北朝鮮の両政府によると、プーチン大統領は１８日から２日間の日程で北朝鮮の 平壌 （ピョンヤン）を国賓として訪問する。プーチン氏の訪朝は２０００年７月以来、２４年ぶり。露政府によると、プーチン氏と 金正恩 （キムジョンウン）朝鮮労働党総書記との首脳会談は１９日昼に行われる予定だ。

　インターファクス通信によると、ユーリー・ウシャコフ露大統領補佐官は首脳会談では安全保障や経済、エネルギー分野などでの協力について協議すると説明して「包括的戦略パートナーシップ」の締結で合意する見通しだと明らかにした。

　プーチン氏は１８日、訪朝に先立って朝鮮労働党機関紙・労働新聞に寄稿した。プーチン氏は、北朝鮮がロシアのウクライナ侵略を支持していることを「高く評価する」とした上で、「西側の統制を受けない貿易体制を発展させ、ユーラシアで平等な安全保障の構造を作っていく」と強調した。

　軍事や経済面で北朝鮮との連携をいっそう深め、米欧などに対抗する考えを示したものだ。ロシアは２２年２月のウクライナ侵略開始以降、北朝鮮との関係強化を図っている。

　首脳会談は、閣僚を含む拡大会合や通訳だけを交えた１対１の形式で行い、「重要で最も機微な議題について協議する」（ウシャコフ氏）。両首脳は共同文書に署名し、報道機関向けの声明を発表する。

　プーチン氏は１８日、露極東ヤクーツクを訪問後、北朝鮮に向かう予定で、平壌到着は同日夜になる見込みだ。プーチン氏は１９日午後、次の訪問先であるベトナムのハノイへ出発する。