品川の母子４遺体、離婚し「早く家を出るよう言われてカッとなった」…殺人容疑逮捕の後藤祐介容疑者

荏原署に入る後藤祐介容疑者（左）（１９日午前９時３４分、東京都品川区で）＝富永健太郎撮影

　東京都品川区戸越の住宅で５月に母子４人の遺体が見つかった事件で、警視庁は１９日、母親の元夫で住所不定、無職後藤祐介容疑者（４６）を母親への殺人容疑で逮捕した。これまでの調べに「子供も家も自分も全て燃えてなくなってしまえばいいと思い、火を付けた」と供述しており、警視庁は実子３人への殺人容疑などでも捜査する。

　発表によると、後藤容疑者は５月２２日午後５時頃〜２３日午後１時半頃、元妻の介護福祉士高波冬美さん（３７）の自宅１階の玄関付近で、高波さんの胸などを包丁で刺して失血死させた疑い。容疑を認めている。

　後藤容疑者は５月２０日、家事や育児への価値観の違いなどを理由に高波さんと離婚したが、同居を続けていた。任意の調べに「予定していた退去日よりも早く家を出るよう 叱責 （しっせき）され、カッとなって刺した」などと供述していたという。

　高波さんの遺体は１階和室で見つかり、同じ部屋の布団の上で、長女後藤 鈴 （りん）さん（６）、次女 玲 （れい）ちゃん（３）、長男信ちゃん（２）の遺体も発見された。いずれも首や胸などに複数の刺し傷や切り傷があった。和室の隣の居間には焼けた形跡があり、後藤容疑者は煙を吸うなどして入院していた。