1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

旧大口病院の3人点滴死、東京高裁「更生の可能性がある」と元看護師への1審・無期懲役を支持

読売新聞 / 2024年6月19日 23時37分

東京高等裁判所

 横浜市の旧大口病院で2016年9月、高齢の入院患者3人の点滴に消毒液を混ぜて中毒死させたとして殺人罪などに問われた元看護師・久保木愛弓被告(37)の控訴審判決で、東京高裁(三浦透裁判長)は19日、無期懲役とした1審・横浜地裁の裁判員裁判判決を支持し、検察、弁護側双方の控訴を棄却した。

 21年11月の1審判決は、久保木被告には完全責任能力があったとした上で、16年9月に入院患者3人(当時78〜88歳)の点滴に消毒液「ヂアミトール」を混入させて中毒死させるなどしたと認定。検察側は死刑を求刑したが、「更生の可能性がある」として無期懲役を言い渡した。検察側が改めて死刑を求め、弁護側は完全責任能力はなかったと訴え、それぞれ控訴した。

 高裁は、1審と同様に完全責任能力を認め、「死刑の選択は十分に考えられる」と言及。しかし、久保木被告が、死亡した患者の家族からどなられるなどしたことでうつ状態になり、不安軽減のために犯行に至った過程を踏まえ、「被告の努力ではいかんともしがたい事情が影響したとの1審の評価は首肯できる」と述べた。

 その上で、「裁判員裁判で慎重な評議がなされ、真にやむを得ないとの判断に至ったのでなければ、死刑を科すことは許されない」と結論付けた。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください