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蓮舫氏「予算データ疑わしい」、小池氏「数字は全部出ている」…都知事選立候補予定4人が共同会見

読売新聞 / 2024年6月19日 23時39分

 東京都知事選(7月7日投開票)の告示を翌日に控えた19日、立候補予定者4人を招いた共同記者会見が千代田区の日本記者クラブで開かれ、小池百合子知事(71)と蓮舫参院議員(56)が出馬表明後、初めて直接 対峙 たいじした。4人は山積する都政の課題をテーマに議論を交わした。

 会見には、小池、蓮舫両氏のほか、広島県安芸高田市前市長の石丸伸二氏(41)と、元航空幕僚長の田母神俊雄氏(75)が参加。各氏がそれぞれ実現したい政策を訴えた後、参加者同士の討論に移った。

 最初に質問機会を得た小池氏が「皆さんの声も伺いたいので特にない」と余裕を見せると、蓮舫氏はすかさず小池氏を指名。「テレビ局から毎日のように討論会の依頼をいただくが、『知事が多忙を理由に断る』と言われた。一緒に出演していただきたい」との求めに、小池氏は「機会をいかしていきたい」と答えた。

 その後の記者による質疑応答では、少子化対策を巡り、それぞれが公約の特色を訴えた。小池氏は「(出産を)希望される方々の環境を整える」とする一方で、蓮舫氏は「貧困の若者が増え、非婚化が進んでいる。若者を徹底的に支援する」と語った。石丸氏は「都市の過密が背景にあるので解消する」、田母神氏は「経済支援をして所得を増やすことが大事」と訴えた。

 大量の樹木伐採を伴う明治神宮外苑の再開発計画については、蓮舫氏が「再開発はいったん立ち止まる。知事選の争点にしている」と主張すると、小池氏は「争点にはなりません」とけん制。再開発事業者に樹木の保全策を提出するよう求めており、事業が事実上ストップしていることを理由に挙げた。

 事業の見直しで毎年1000億円規模の予算を新たに捻出しているとPRする小池氏に対し、蓮舫氏が「予算のデータが非公開で疑わしい」と批判すると、小池氏が「数字は全部出ているのでご覧ください」と切り返す場面もあった。

 今回の知事選は、小池氏を自民党と公明党が、蓮舫氏を立憲民主党と共産党がそれぞれ支援し、事実上の与野党対決となる。政党の支援を受けることについて、小池氏は「都政を進めるには連携が必要」と強調。蓮舫氏も「私から排除することはない」と述べた。これに対し、石丸氏は「(政党からの)支援が一切ないからこそ広く都民の声が聞ける」と語った。

専門家「小池氏…変えてくれる印象薄い」「3氏…突っ込みどころ捉えられていない」

 共同記者会見での4氏のやり取りをどう見たか。2人の専門家に話を聞いた。

 政治心理学を専門とする川上和久・麗沢大教授は、蓮舫、石丸、田母神の3氏について、「2期8年の小池都政を批判してばかりいると、有権者から逆に批判されることを恐れている印象で、突っ込みどころを捉えられていない」と分析。小池氏については「現職として様々な施策を進めてきたとの自信があふれていたが、討論では波風を立てずに安全運転でいきたいという姿勢が垣間見えた」とした。

 コミュニケーション戦略研究家の岡本純子さんは、小池氏について「批判されても笑顔を交える余裕を感じさせたが、『何かを変えてくれる』印象は薄かった」と話す。蓮舫氏については「笑顔やジェスチャーを交え、いつもより柔らかい印象だったが、言葉が軽く感じた」という。

 石丸氏に関しては「ワンフレーズを多用して説明はわかりやすかったが、主張の根拠や背景の説明が少なく言葉足らずのように思った」と語り、田母神氏については「軸がぶれない印象だったが、メッセージ性や目新しさはあまり感じられなかった」と述べた。

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