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ロシアと北朝鮮が関係格上げ、侵略受ければ相互に支援…金正恩氏「多極化世界の推進力になる」

読売新聞 / 2024年6月19日 22時34分

19日、平壌で会談後、握手するロシアのプーチン大統領(左)と金正恩朝鮮労働党総書記=ロイター

 ロシアのプーチン大統領は19日、北朝鮮の 平壌 ピョンヤンを訪問し、 金正恩 キムジョンウン朝鮮労働党総書記と首脳会談を行った。両首脳は、いずれかが攻撃を受けた場合、相互に支援する条項などを盛り込んだ「包括的戦略パートナーシップ条約」を締結した。露朝の協力関係を格上げし、米欧に一致して対抗する姿勢を鮮明にした。

 タス通信などによると、プーチン氏は会談後の共同記者発表で、同条約について「一方が第三者の侵略を受けた場合に、相互に支援する条項を含むものだ」と説明した。

 ロシアが侵略するウクライナに対する米欧の長射程兵器などの供与を挙げ、「国際的な義務に西側は違反している」と主張した。ウクライナ侵略で北朝鮮製の砲弾や弾道ミサイルを露軍が使用していることを正当化する意図とみられる。

 プーチン氏は「北朝鮮は国家の安全と主権を守るため、防衛力を強化する権利がある」と述べ、北朝鮮の核・ミサイル開発に理解を示す発言もした。露朝間の軍事技術協力についても「排除されるものではない」と述べた。

 正恩氏は条約について「両国関係を同盟という新たな高い水準に引き上げるものだ」と歓迎し、「多極化された新しい世界を作る推進力になる」と主張した。「多極化」は米欧主導の国際秩序からの脱却を唱えるプーチン氏が多用する言葉だ。正恩氏は「あらゆるロシアの政策を無条件で支持する」とも強調した。

 ロシアの前身・ソ連と北朝鮮は1961年、有事に相互が軍事介入する条項が盛り込まれた「友好協力相互援助条約」を結んだ。軍事同盟に該当したが、ソ連崩壊後の96年に失効した。2000年に露朝は「友好善隣協力条約」を交わしたが、相互軍事介入は盛り込まれていなかった。

 露メディアによると、首脳会談は19日昼過ぎに始まり、閣僚らが同席した約1時間半の拡大会合の後、予定時間の倍となる2時間にわたり、1対1形式の会談が行われた。

 露大統領府の発表によると、拡大会合の冒頭、プーチン氏はウクライナ侵略を支持する北朝鮮に謝意を示した。次回の会談をモスクワで開催したいとの意向を述べ、正恩氏を招待した。

 プーチン氏は訪朝後、ベトナムを訪れる予定だ。

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