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「子どもという商品の価値を高めて輩出するのが学校」県教育委員の発言を共産県議が批判、知事は議員の批判を「大変不適切」と逆批判

読売新聞 / 2024年6月20日 7時15分

富山県議会議事堂本会議場(議長席から議員席、傍聴席を望む)

 決して保護者のためではなく、国家繁栄のために教育があることを肝に銘じてほしい――。こうした富山県教育委員の牧田和樹氏の発言について、共産党県議と新田知事が19日、県議会で賛否を巡る応酬を繰り広げた。

 発言は昨年8月29日〜9月6日に富山経済同友会が主催した欧州視察であった。視察報告書によると、牧田氏は9月3日にデンマークで、同行した県内の現役教員らに講話し、教育を貨幣経済になぞらえた上で、「社会の役に立つ人材、つまり子どもという商品の価値を高めて輩出するのが学校」と語った。

 これに対し、火爪弘子県議(共産)は県議会一般質問で、「子どもたちを商品と言い放ち、(人格の形成を趣旨とする)教育基本法を否定する考えの方は教育委員として不適格」と指摘し、任命者の新田知事の見解を問うた。これに対し、新田知事は「経済人として商品を磨き上げるのは当然」とし、「教育で質を上げる対象は子ども。それを先生や学校がやるというレトリックでお話をされた」と述べ、不適切ではないとの考えを示した。

 さらに、新田知事は「民間人で公職についている方を、議会で議員が名指しで批判するのは大変に不適切」と火爪氏を批判し、「教育基本法のどこに違反するのか理解できない」とも語った。

 また、牧田氏は読売新聞の取材に「一般論として任意団体主催の事業で発言したことを、公選された人間が議会で取り上げるのは異常だと思う」と述べた。

 県教育委員会によると、教育委員は特別職の非常勤職員。議会に人事案を提案して、議会の同意を得た上で知事が任命する。

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