東京都知事選挙が告示、立候補者数は過去最多の50人超…都政評価や少子化・首都直下地震の対策など争点
読売新聞 / 2024年6月20日 11時59分
首都の顔を決める東京都知事選が20日、告示され、17日間の選挙戦がスタートした。投開票は7月7日。2期8年の小池都政の評価に加え、深刻化する少子化への対策、首都直下地震や風水害への備えなどが主な争点になる。午後1時現在、立候補を届け出たのは51人に上り、過去最多だった2020年の前回選(22人)をすでに上回った。
立候補を届け出たのは、現職の小池百合子氏(71)、前参院議員の蓮舫氏(56)、広島県安芸高田市前市長の石丸伸二氏(41)、元航空幕僚長の田母神俊雄氏(75)ら。蓮舫氏は、立候補に伴い参院議員を自動失職した。
自民党と公明党、国民民主党、小池氏が特別顧問を務める地域政党・都民ファーストの会は、小池氏の支援に回る。立憲民主党や共産党などが蓮舫氏を支援する。日本維新の会は候補擁立を見送った。選挙戦は、小池氏と蓮舫氏を軸に展開する見通しで、事実上の与野党対決となる。
小池氏は公務を優先して街頭に立たず、新宿区内の選挙事務所で出発式を行った。支援者を前に「都民の命と暮らしを守るために全身全霊で取り組んできた」と振り返り、「キーワードは『首都防衛』。命を守り、暮らしを守り、経済を守り、東京を世界で一番の都市にしていく」と訴えた。
蓮舫氏は中野区のJR中野駅前で第一声。立候補届け出の手続きに時間がかかり、開始は予定より30分余り遅れて始まった。演説の冒頭で若者の収入を増やすことが少子化対策につながると強調し、「若者の負担と不安を取り除き、暮らしやすい東京を作りたい。私にしかできない少子化対策だ」と声を張り上げた。
新宿区の事務所前で第一声に臨んだ石丸氏は、最も重視する政治再建を念頭に、「政治を見渡した時、優しさを感じられなくなっている。政治屋はいかん」と旧来の政治を批判。「皆さんは、何を願い、何を選ぶのか。私たちが動いていきましょう」と呼びかけた。
中央区築地でマイクを握った田母神氏は災害対策を第一に挙げ、「私は日本を立て直したい。それを東京から始め、安全で、豊かな暮らしができるまちにしたい」と訴えた。「公約のよしあしではなく、実現できるかでみてもらいたい。自衛隊の経験から、私には実行力がある」と話した。
都選挙管理委員会によると、19日現在の選挙人名簿登録者数は1153万3132人。前回選から6万4194人増えた。
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